2位:鹿島アントラーズ

【写真:Getty Images】
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2025リーグ戦成績:12勝1分4敗(1位)
やはりJリーグ史上最強クラブである。今季のJ1で首位を走る鹿島アントラーズは、チャントのランキングでも2位という好順位につけた。
伝統ある鹿島のチャントの特徴を挙げるとすれば、“歌詞”だろうか。他クラブの場合も、もちろんそれがあるのだが、常勝軍団に関しては歌詞と呼べるほど、多くの言葉が入っていない。
事実、名チャントの1つである『ロール』は「オー アントラーズ」と「オーオオーオオ」を繰り返す非常にシンプルな作り。『オイ! オイ! アントラーズ!』も、そのまま「オイ! オイ! アントラーズ!」を繰り返して手拍子するもの。覚えやすさは抜群だ。
『錨を上げろ』も歌詞が「オーオー」しかないが、迫力は満点。主に選手入場時に歌われるこのチャントは、サポーターが歌いながら、自前のタオルマフラーやフラッグなどを掲げ、鹿島の戦士たちに火を灯す。まるで“ラスボス”の登場を迎えるような空気感があり、シンプルに「かっこいい」という声も多くある。1968年に『ザ・ビートルズ』が発表した「オブ・ラ・ディ、オブ・ラ・ダ」を引用したチャントも、“勝利の歌”として愛されている。
他クラブに比べ、チャントのレパートリーがそこまで多くないのは事実だが、Jリーグ初期やクラブの黄金期から歌われ続けてきた伝統を重んじているのは、鹿島らしさと言えるだろう。彼らにしか出せない圧力があるのは確かで、アンケートの回答にも「応援の圧が印象に残る」、「他にないオリジナル曲が多く、サポーターの圧を感じるから」という声が多数寄せられた。
今季は2016年以来遠ざかっているJ1制覇に向け、順調な歩みを見せる鹿島。このままシーズンを突っ走るには、引き続きサポーターの熱い声援が欠かせない。