1位：FC東京

【写真：Getty Images】

2025リーグ成績17位（5勝5分9敗）

　6月の特別登録期間を活用して最も戦力をアップさせたと言えるのがFC東京だ。日本の首都を本拠地に持つ“青赤軍団”は、チームの背骨となるポジションに一線級の実力者を補強。結果が出ずに苦しんだシーズン前半戦の記憶を拭い去るような10日間を過ごし、シーズン後半戦の要注目チームに躍り出た。

　2025シーズンのJ1リーグは、FC東京にとって受難のシーズンになりかけていた。開幕からの10試合ではわずか2勝と白星確保に苦しみ、現在もJ2降格ライン寸前の17位（5勝5分9敗）に落ち込んでいる。

　だからこそ、クラブは6月の特別登録期間を活用して懸命の立て直しをはかった。ゴールキーパーにはJ1通算179試合の出場経験があるキム・スンギュを確保。最終ラインには浦和レッズの守備を支え続けたアレクサンダー・ショルツ、最前線にはアタッカーとしての総合力が高い長倉幹樹を補強した。

　彼らは皆、自らの強みをチームに還元する術を知っている“大人”な選手たちである。なお、FC東京を率いる松橋力蔵監督と長倉はアルビレックス新潟で師弟関係にあり、今回再タッグを組むことになる。指揮官としては、長倉のシュート技術の高さやスピード、ポジショニングの良さなどを最大限に活かし、攻撃面に怖さを出そうとするだろう。

　反撃の準備は整った。ただ、6月の特別登録期間で素晴らしい補強を実施できただけに失敗は許されない。果たして、FC東京にとっての2025シーズンは天国となるか、それとも……？

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