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Jリーグ 6か月前

「自分みたいな選手が…」その悔しさが溝口修平を成長させる。鹿島アントラーズの21歳は前半交代をどう受け止めたか【コラム】

シリーズ:コラム text by 藤江直人 photo by Getty Images

チームの勝利のために「もう少し上手な戦い方があった」

 
「今シーズンは間違いなく優勝しなきゃいけない。そのためには自分みたいな選手が、どんどんよくなっていくことがチームに勢いを与えて、それがチームの勝利に直結すると思っています」

 自分みたいな選手とは、何を意味しているのか。溝口はさらにこんな言葉を紡いでいる。

「若手であるとか、これまで出ていなかったなかでチャンスをもらっている選手たちが、ずっと出ている選手たちよりもいいプレーをするとか、チームのために戦う。そういったところだと思っています」

 鬼木体制となった今シーズン。22歳の船橋や24歳のMF松村優太、21歳のDF津久井佳祐らが大幅にプレータイムを伸ばしているなかへ自らも加わった。首位に立つ鹿島にひと泡吹かそうと、目の色を変えて臨んでくる相手を倒していくのと同時に、出場機会に飢えていた若手たちがチームを突きあげていく。

 理想的な状況を具現化させるためにも、町田に屈した黒星を引きずるわけにはいかない。周囲との連係で崩すタイプと自負しながら、孤立してしまった45分間への反省も込めて溝口はこんな言葉を紡いだ。

「味方をうまく呼び込むとか、もう少し上手な戦い方があったと思っています。守備面では頭を使ってうんぬんというより、まずは(目の前の)相手に負けない、といったところが自分にありませんでした」

 試合で味わわされた悔しさが、選手たちを内側から成長させていく。9シーズンぶりの優勝がかかってくる残り17試合へ。溝口は「チームを勝たせられれば。それだけです」とポジションにはこだわらないと明言。ピッチ上で戦い続ける自身の姿を思い描きながら、成長と結果の二兎を貪欲に追い求めていく。

(取材・文:藤江直人)

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【了】
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