「アタッカーの仕事」秋葉忠宏監督が口を酸っぱくして言ったこと
不退転の覚悟とともに、当時J2を戦っていた清水の一員になった。昨年1月。浦和レッズから完全移籍で加入した松崎は、浦和のファン・サポーターへ向けて、クラブを通じてこんなコメントを残した。
「自分のサッカー人生をもう一度上昇させるために、清水で強く、大きく成長したい」
東洋大学から2020年にJ2の水戸ホーリーホックへ加入。2シーズンでリーグ戦74試合に出場し、計9ゴールをあげた松崎は、2022シーズンから浦和へステップアップする形で完全移籍。抱いていた自信はJ1リーグで出場わずか14試合、422分にとどまったプレータイムを介して砕け散ってしまった。
2023シーズンの後半はJ2のベガルタ仙台へ期限付き移籍。出場11試合で無得点に終わったオフに清水入りを決めた。水戸での2年間で、厳しくも熱い指導を受けた秋葉忠宏監督の存在が大きかった。
「監督からは『結果を出すのがアタッカーの仕事だ』と、口を酸っぱくして言われてきました。個人の頑張りでチームを勝たせるのは限界がありますけど、それでももっと、もっと頑張らなければ勝てないと思うので。毎回のようにハイパフォーマンスを演じて、結果も残すようにしなきゃいけないと思ってきました」
清水が2022シーズン以来となるJ1を戦っている今シーズン。松崎は町田戦を含めて、リーグ戦で出場20試合、プレータイムは1224分と大幅に増えた。浦和時代は「1」だったJ1リーグでのゴールを、8得点でトップに立つ北川に次ぐ「4」をマークしている。変貌を遂げた理由は何なのか。松崎が言う。