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Jリーグ 5か月前

裏切り行為!? Jリーグ、移籍で物議を醸した選手5人。批判や誹謗中傷まで…。古巣ファンの困惑や怒りを引き起こした男たち

シリーズ:編集部フォーカス text by 編集部 photo by Getty Images

MF:青木拓矢(あおき・たくや)

大宮アルディージャの青木拓矢
【写真:Getty Images】

生年月日:1989年9月16日
移籍先:大宮アルディージャ(現:RB大宮アルディージャ)→浦和レッズ
移籍日:2014年1月

 欧州や南米では、同じ街のライバルクラブへと移籍した選手が古巣サポーターから猛烈なバッシングを受けることは珍しくない。世界の国々ほど感情が露骨にスパークしにくい日本では“禁断の移籍”と呼べるほどの取引は数えるほどしかないが、2014年1月に実現した青木拓矢の大宮アルディージャ(現:RB大宮アルディージャ)から浦和レッズへの完全移籍は、パンドラの箱を開けてしまった稀なケースと言えるだろう。

 前橋育英高等学校で注目を集めた青木は、2008年2月に大宮へ入団。在籍中には日本代表にも選出されるなど、青木のプロキャリアはオレンジ色のユニフォームと共に飛躍していった。だが、在籍6年目を迎えようとしていた最中、大宮サポーターを震撼させるニュースが発表される。

 青木は、大宮と同じさいたま市を本拠地とする浦和への完全移籍を決断。ライバル意識が強い両クラブ間で選手が直接移籍した前例はなく、青木は“禁断の移籍”を行った史上初の選手となったのだった。当時はサポーターがSNSよりもブログで心境を吐露する時代だったが、青木に対しては各所でネガティブな意見が投稿されている。

 さらに、移籍後の青木の活躍ぶりは大宮サポーターの怒りの火に油を注ぐものだった。2014年4月2日に行われたJリーグヤマザキナビスコカップ・グループステージ第2節では古巣・大宮を相手に決勝ゴールをマーク。また、移籍後リーグ初スタメンを飾ったのも大宮戦(2014年5月10日/J1第13節)で、青木はボランチとしてチームに大きく貢献した。眼前でことごとく勝利に繋がるプレーを連発されては、大宮を愛する者としてはたまったものではなかったはずだ。

 その後、青木はFC東京とFC岐阜でプレーして2024シーズン限りで現役を引退。大宮のユニフォームに袖を通すことはなかった。

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