フットボールチャンネル

Jリーグ 5か月前

裏切り行為!? Jリーグ、移籍で物議を醸した選手5人。批判や誹謗中傷まで…。古巣ファンの困惑や怒りを引き起こした男たち

シリーズ:編集部フォーカス text by 編集部 photo by Getty Images

MF:山口蛍(やまぐち・ほたる)

セレッソ大阪の山口蛍
【写真:Getty Images】

生年月日:1990年10月6日
移籍先:セレッソ大阪→ヴィッセル神戸
移籍日:2019年1月

 ユース時代から所属していたクラブを突如去るという決断は、サポーターから多くの批判を受けやすい。ましてや公の場でクラブ愛を口にした選手であれば尚更である。セレッソ大阪の生え抜きであり、背番号「10」やキャプテンの重責を担ってきた山口蛍は、自身の電撃退団によってサポーターに複雑な感情を植えつけた。

 セレッソのU-18をけん引する存在だった山口は、2009シーズンにトップチームへ昇格。2014シーズンには契約更改時に自ら志願してキャプテンに就任し、育てのクラブを懸命に支えた。2016年1月にはハノーファー96(ドイツ)に完全移籍したものの、同年3月の代表戦で鼻および眼窩底を骨折する重傷を負い、ドイツでの挑戦はわずか半年で終了。セレッソに復帰した山口は「自分の家はやっぱりセレッソ」「出来るだけ長くセレッソでプレーができればと思っています」(2016年6月20日/セレッソのクラブ公式サイトより)と、古巣愛を強調していた。

 それだけに、2019年1月の“山口退団”はセレッソのサポーターにとって衝撃的だったはずだ。“生涯セレッソ宣言”とも取れる発言から3年も経っていないなかでのヴィッセル神戸加入をすんなりと受け入れられる人は決して多くなかったようで、明治安田生命J1リーグ(現:明治安田J1リーグ)開幕のタイミングで実現したセレッソとの対戦(2019年2月22日/J1第1節/会場『ヤンマースタジアム長居』)では、ボールを触る山口に対して古巣サポーターが大ブーイングを浴びせた。

 試合後、山口がセレッソサポーターが陣取るゴール裏に向かって深々と頭を下げると、拍手と“蛍コール”も起こったが、同時に怒りを込めたブーイングも続いた。サポーターの中でも愛憎が渦巻いていたことが分かる象徴的な場面だったと言えるだろう。

1 2 3 4 5

KANZENからのお知らせ

scroll top
error: Content is protected !!