フットボールチャンネル

Jリーグ 5か月前

舩橋佑は小笠原満男に似てきた。「試合に出るようになって感じる」鹿島アントラーズで「プレーや言動で体現しなきゃ」【コラム】

シリーズ:コラム text by 元川悦子 photo by Getty Images

「そこはまだ自分には足りない」「ああいう存在に近づけるように…」

 実際、彼と松村はランコ・ポポヴィッチ監督が率いていたちょうど1年前は構想外のような扱いを受けていた。松村は東京ヴェルディへのレンタルを選んだが、舩橋はじっと耐える日々を過ごし、監督交代によって最悪の時期を脱したのだ。

 そして今季は20試合出場1ゴールとキャプテン・柴崎岳や2024年ベストイレブンの知念慶をしのぐ働きを見せるまでになった。「佑は試合に出ることによって、すごくいいスピードで成長していると思う」と三竿も太鼓判を押していた。その流れをさらに加速させ、今季タイトル奪還のけん引役になることが若きボランチに課せられた使命なのである。

「自分がやらなきゃいけないっていう責任感は徐々に強まっていますし、それをプレーや言動で体現しなきゃいけない。そこはまだ自分には足りない。1年間自分がスタメンだというのを見せられるように、プレーしていかないといけないと思います」

 こう語気を強めた舩橋。最近は恩師・小笠原に少し似てきた印象もあるが、「ホントにああいう存在に近づけるように頑張らなきゃいけない」と本人も自戒を込めて話していた。次にレジェンドが結集した際には、「舩橋が絶対的リーダーなんだ」と認めさせるくらいの圧巻パフォーマンスを披露すべく、彼には自己研鑽を続けてもらうしかない。

(取材・文:元川悦子)

【関連記事】
「100%になることはないんで」鹿島アントラーズ、濃野公人は孤独な離脱期間を回想する「自分のことでいっぱい」【コラム】
「成長している部分は褒めます。でも…」鹿島アントラーズは何が変わったのか? 鬼木達監督が植え付ける最優先事項【コラム】
鹿島アントラーズ対策の確立はすぐそこ? なぜそのキャスティングなのか。鬼木達監督の挑戦と修正の推移【戦術分析コラム】

【了】
1 2 3 4 5

KANZENからのお知らせ

scroll top
error: Content is protected !!