「そこまでの怖さは正直、なかった」大舞台を経験したことでできた”心の余裕”
浦和の試合の入りは悪くなかった。が、徐々に福岡の最終ラインに時間をかけてビルドアップされる嫌な展開になっていく。飲水タイム後は浦和もチャンスを作ったが、危ないシーンもあった。
その1つがダニーロ・ボザの背後を相手1トップ・碓井聖生に取られた前半の35分のピンチ。これはシュートミスで助けられた。さらに42分にも、石原のスローインからサミュエル・グスタフソンが紺野和也にボールを奪われ、フィニッシュに持ち込まれたが、GK西川周作が阻止。スコアレスのまま前半が終了した。
「相手の後ろ人数が多かったので、そこに対するプレスは多少、難しさはありました。でも、そこまでの怖さは正直、なかった。『やらせてもいい』という感じではあった」と石原は”心の余裕”を持ちながらプレーしたことを明かす。それはクラブW杯で世界最高峰クラスの圧力を体感したことが大きいようだ。
「(J1再開後は)相手がプレスに来ていても正直、あまり感じないくらいの自信があるんで。日本人選手はそこまで取りに来る感じがしないんで、僕らがビルドアップをする時に怖がることはないかなと思います」
石原自身も語気を強めたが、強豪と大舞台で真っ向勝負した経験値はそれだけ大きかったということだ。