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Jリーグ 4か月前

「正直、自信があるんで」石原広教は今、目の色を変えて…。浦和レッズはクラブW杯を終えて「変化はある」【コラム】

シリーズ:コラム text by 元川悦子 photo by Getty Images

タイトル奪取へ石原広教に課される使命。「そこは自分に厳しくいきたい」

 相手ゴールに向かっていく迫力や怖さをどう出していくのか…。それは今の浦和に課せられた重要命題だ。特に右SBの石原にしてみれば、より高い位置に侵入し、クロスやシュートに持ち込みたいという思いが強い。そういう仕事ができて初めて納得いく領域に到達できる。本人もこの日は攻撃面の物足りなさを繰り返し語っていた。

「特に後半は攻撃参加の回数が少なかったので、そこは自分に厳しくいきたい。ゴールにつながるようなプレーをより心がけていきたいと強く思いました。

 相手陣内での攻撃へのチャレンジは前から言っているところですけど、その質をもっと高めないといけないとクラブW杯を通して感じた。あの大会の後、チームとしてミドルシュートも増えていますし、自分もシンプルにクロスを上げるといった変化はある。ゴールに直結するプレーを増やしていくことが重要だと思います」

 石原が言うように、この試合の浦和は攻撃の停滞感が拭い切れなかった。ゆえに、ここからは強固な守備を確実に攻略し、ゴールを奪って勝ち切れる集団へと変貌を遂げていくしかない。それができない限り、J1タイトルはもちろんのこと、カップ戦にも手が届かないだろう。8月以降は3つのトーナメントに挑むことになるだけに、攻撃のテコ入れは中断期間の最重要テーマになりそうだ。

 クラブW杯参戦クラブとして、今季無冠で終わるわけにはいかない。昨季不参加だった天皇杯、JリーグYBCルヴァンカップ含め、必ず1つはタイトルを取ることが浦和の必須テーマと言える。石原もそれを脳裏に刻み付けて、力強く前進していく覚悟だ。チーム唯一の右SBのスペシャリストに託されるものは少なくない。

(取材・文:元川悦子)

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【了】
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