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Jリーグ 4か月前

「ルーキーイヤー以来くらいかな」喜田拓也は苦笑した。横浜F・マリノスは「これまでと違う姿を示せた」【コラム】

シリーズ:コラム text by 藤江直人 photo by Getty Images

喜田拓也が勝利のために取った行動「(井上)健太はまだフレッシュな状態だったので」

「繰り返しになりますけど、チームの勝利のためならどんな仕事でもやろうと。試合をしっかりと勝ちでクローズさせていくところで、どのようにしてゲームを進めていくのかを自分がしっかりと発信して、相手陣でボールを握るとか、どのようにしてボールを運んでいくのか、というところは共有できたと思います」

 右SBでのプレーをこう振り返った喜田自身も、直後に右足がつるアクシデントに見舞われる。CBのジェイソン・キニョーネスも足がつり、腕を交差させて交代を要求するゼスチャーをベンチへ送っていた。しかし、すでに交代枠を使い切っていた状況で、ポジションを中盤にあげてプレーせざるをえなかった。

 代わりにボランチで途中出場していたジャン・クルードがCBに回る総力戦。当然ながら自身も交代できない状況で、喜田は右ウイングで途中出場していた井上健太へ声をかけてポジションを入れ替えた。

「後ろのほうが優先順位は高い、というところで(井上)健太はまだフレッシュな状態だったので」

 最終ラインからリスクを排除するために、喜田は4つ目のポジションを自ら選んだ。そしてウイングよりも位置を下げた右サイドハーフで試合をコントロールしながら、清水に1点を返されても集中力を保てと檄を飛ばし続けた。勝利を告げる主審の笛が雨空に鳴り響いた瞬間、右手で小さなガッツポーズを作った。

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