FIFAワールドカップ2026(北中米W杯)のグループリーグが終了し、すでにラウンド32が始まっている。アメリカ合衆国、カナダ、メキシコの全16会場で多くの熱狂が生まれ、スタンドも熱い盛り上がりを見せている。今回は、グループリーグ全試合の観客動員数をランキング化し、1位から10位までを紹介。そこで生まれた熱量の記録をたどる。[7/10ページ]
4位タイ:ブラジル代表対モロッコ代表(グループC第1節)
観客数:80,663人
スタジアム:ニューヨーク ニュージャージー・スタジアム(メットライフ・スタジアム)
収容人数:80,663人
【カナリア軍団登場】
グループリーグCの開幕を飾る大一番、ブラジル代表対モロッコ代表の一戦は、今大会の決勝の舞台でもあるニューヨーク ニュージャージー・スタジアムを80,663人の超満員が埋め尽くした。
試合前からタイムズスクエアにカナリア軍団のファンが大集結するなど、ニューヨーク周辺は早くから狂騒に包まれた。
スタンドも伝統の黄色いユニフォームが多数派を占めたが、モロッコサポーターも負けてはいない。少数精鋭ながらもスタジアムを震わせる驚異的な声量とチャントで存在感を示し、客席は両国のプライドが激突する国際色豊かな構図となった。
一方で、厳格なセキュリティ管理によって、アメリカスポーツ文化の名物である試合前後の交流「テールゲートパーティー」が控えめだったことも指摘されている。
世界的なイベントとしての安全確保が最優先され、観客が迅速に場内へ誘導されたため、現地報道でスタジアム周辺が「空虚な熱気」とも評された。
【強国の宿命】
しかし、ゲートを一歩くぐれば、そこは世界最高峰の熱狂そのものだった。
その一方で、サポーターの熱い期待とは裏腹にブラジルのパフォーマンスは低調だった。
守備の綻びや決定力不足に対し、目の肥えた黄色いスタンドからは容赦のない不満が漏れる場面もあった。
結果は1-1のドロー。サポーターの凄まじい圧力が、時に自国への冷徹な審判としても機能する、強豪国の宿命が凝縮されたスタンドだった。

