FIFAワールドカップ2026(北中米W杯)が大詰めを迎えている。世界最高の頂点を懸けて戦う代表チームの監督たちは、それぞれの国の連盟から高額なサラリーで雇用されていることがほとんどだが、その一方で、決して厚遇されているとは言えない条件で契約している指揮官もいる。今回は、北中米W杯に挑んだ代表監督たちの推定年俸の低額ランキング1〜10位を紹介する。※年俸は『Salaryleaks.com』を参照。[5/10ページ]
6位:セバスティアン・ミニェ(ハイチ代表)
生年月日:1972年11月30日
推定年俸:19万ユーロ(約3,515万円)
国籍:フランス
【リモートの奇跡】
FIFAワールドカップ2026(北中米W杯)の監督年俸ワーストランキングで6位となったのは、ハイチ代表を率いたセバスティアン・ミニェだ。年俸は推定19万ユーロ(約3,515万円)となっている。
フランス人のミニェ監督は、これまでの指導者キャリアでオマーン代表やトーゴ代表、ケニア代表など、世界各地を渡り歩いてきた。その経験を持ってしても、ハイチ代表監督の仕事はあまりに特殊だった。
というのも、2024年3月の代表就任から、一度もハイチの地に足を踏み入れたことがなかったのだ。治安問題により、入国許可が降りなかった。
ハイチ国内は2021年の大統領暗殺以降、情勢が極めて不安定で、日本の外務省ホームページでは、どのような目的であっても渡航を中止するよう勧告しているほどだ。
それでもミニェ監督は、オンライン会議やデータを駆使した「リモート指揮」という前代未聞のスタイルで対処。同国を13大会ぶりの大舞台へと押し上げる奇跡を実現させた。
【3戦全敗】
52年ぶり2度目という歴史的な挑戦となった本大会だったが、そこに待っていたのは非情な現実であった。
強豪のスコットランド代表に0−1、ブラジル代表に0−3と完敗を喫すると、最終節のモロッコ代表戦でも2−4で敗れ、勝ち点を得られないまま3連敗で大会を去ることとなった。
実力差を痛感させられる結果に終わったものの、混迷を極めるハイチ国民に対して大舞台で戦う勇姿を見せた意義は大きいことだろう。
14日、ハイチサッカー連盟はミニェ監督との契約を双方合意の上で終了したと発表。異端の挑戦は静かに幕を閉じた。

