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アビスパ福岡は5月の3連敗などで一時15位に低迷していたが、直近5試合は無敗と、11位まで盛り返してきた。3バックによるハイプレッシングを採る福岡は今季、とても興味深い試みをしているように映る。分析すると、かつて金明輝監督が指揮を執ったサガン鳥栖を想起させながらも、福岡の新たな可能性を感じさせるものが見えてきた。(文・らいかーると)
アビスパ福岡も採用する3バックによるハイプレッシングの変遷
【写真:Getty Images】
24節を終えて、8勝8分8敗の成績を残しているアビスパ福岡。今季の途中では首位に位置することもあったが、気がつけば綺麗な勝敗数とともに、ほぼ真ん中の11位に位置している。
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川崎フロンターレに長谷部茂利監督を引き抜かれる格好で、今季をスタートすることになった福岡。リスタートの舵を任された監督は、すったもんだがあった金明輝。明輝監督と言えば、ミラクルサガン鳥栖の印象が強い。あの頃の鳥栖の面影を少し残した福岡の現在地について今回は考えていきたい。
今季のJリーグは3バックを採用するチームが増えてきている。ボール保持では【3-2-5】、ボール非保持では【5-2-3】を基本としているチームばかりだ。ボール保持に関しては各チームの色が出ていて比較することに意味がでてくるのだが、ボール非保持に関しては多くのチームが似たような決まり事で機能している。
3バックといえば、守備のときに5バックになることを宿命としている。どうしても後ろに重たくなるので、5バックとハイプレッシングの相性はどうしてもよくなかった。しかし、世界では3バックを受け入れることで、この後ろに重たくなる問題に終止符が打たれている。
自分の記憶が正しければ、3バックによるハイプレッシングはブンデスリーガで最初に形となったはずだ。試合が始まらないとどんな配置かわからなかったジョゼップ・グアルディオラ監督に率いられたバイエルン・ミュンヘンを倒すために、当時のブンデスリーガでは多くのチームの試行錯誤が続いていた。当時からグアルディオラ監督に率いられたチームを倒すための工夫とその工夫を凌駕する新たな作戦を生み出してくるチームグアルディオラの流れは未だに続いている。