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チームとして戦えなかったことを反省する森重「臆病になってしまった。ドログバは1人でどうしようも出来ない」

コートジボワールに2失点。粘っていたセンターバックの森重真人だったが、自分たちに何が足りなかったかは分かっているつもりだ。なぜ抑えきれなかったのか。体を張った彼だからこそ分かることがある。

text by 河治良幸 photo by Getty Images

「ちょっと臆病になったのはやっぱりあった」

 身体能力の高い相手に対する強固な守備を期待された森重だが、ドログバが入って2分後に、左からのクロスに対してFWのボニーを抑えきれず、ダイビングヘッドで同点弾を決められた。

「点を決めた12番の選手はああいうのでたくさん点を取っている選手っていうのは頭にあった」と振り返る森重だが、相手の一瞬の動き出しに付き切ることができなかった。

「点で合わされてしまったっていうので、もうちょっと自分が完璧なポジションを取ってないと厳しい」

チームとして戦えなかったことを反省する森重「臆病になってしまった。ドログバは1人でどうしようも出来ない」
森重真人【写真:Getty Images】

 個の対応を反省するが、2分後にも同じクロスから失点する流れに関しては「そこはドログバだけじゃなくて、試合全体の流れを読んでいかないといけない」と語る。昨年の東欧遠征で2連敗した時に「60分まで守れていても、そのあとで苦しい時間が出てくる。そこでどう出来るか」と課題を指摘していたことを思い出す。

「前半からそういうのが何回かあって、それでちょっと臆病になったのはやっぱりあった」と説明するのは、ボールを失う場面が多くなったことで、全体的に下がってしまったこと。意図的にはっきり引くならいいが、完全に後手に回る形だ。

 そうした厳しい流れの中で、個人で何度も体を張り無失点に凌いだ森重だったが、ドログバが入って1分後には強靭なポストプレーを後ろからのチャージで潰し、前半の吉田麻也に続きイエローをもらってしまった。

 イエローをもらった直後に2失点したことに関しては「何も影響はなかったと思う」と主張するが、「やっぱりあれだけ体の強い選手っていうのはなかなか1人でどうしようも出来ない、チームとしてもうちょっと戦うことが必要だった」と振り返る。

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