ザック時代とサイドバックの役割には大きな違い
アギーレ監督が率いて3試合目となるジャマイカ戦は「1勝目をあげたい」という指揮官の言葉通り、特に結果が求められる試合となるが、その中で4-3-3をベースとしたチームの戦術的な機能性をさらに高める機会でもある。
次のブラジル戦はこの段階で世界トップクラスの強豪と対戦できる価値は高いが、そこに少しでも良い状態で臨むためにも、基本スタイルとポジションに求める動き、選手間の連係を高めたいところだ。
アンカーや香川真司の入るインサイドハーフなどセンターラインに注目が集まる状況だが、意外と重要になるのがサイドバックの役割だ。ブラジルW杯のシステムだった4-2-3-1と現在の4-3-3でポジションの変化は無いが、実際はかなり役割やプレーは変わってくる。
「選手の選び方にしてもそういうところは1つあるのかなと思います」
そう語るのは西大伍だ。前回はU-21の松原健がA代表で初選出、今回は太田宏介と西が選ばれたことも、アギーレ監督が求めるサイドバック像と大きく関係があるだろう。サイドバックを見る上でポイントになるのは3つ。1対1の守備能力、短時間でアップダウンできる機動力、クロスの正確性だ。
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