中心として機能した香川、71分の交代直後に暗転

　その中で香川は、守から攻への中心として機能し続ける。

　14分、ケールからボール受けて、右を上がるピシュチェクへ。17分、香川のチェックを受けたボアテングからロッベン、ラームへと渡ったボールを奪ったケールが、再び香川へ。鮮やかにターンした香川はオバメヤンへパスを送るが、ノイアーが飛び出して防ぐ。

　21分、右サイドのピシュチェクから中央でボールを受けて、左サイドのロイスへ。香川はファースト・ディフェンダーとしての役目をきっちりこなしながら、ドルトムントが攻撃を仕掛ける際の重要なポイントとして、着実に仕事をこなし続けた。

　そして30分のことだった。バイデンフェラーのロングスローをオバメヤンが右サイドで受けると、香川とのワンツーで前へと抜け出す。オバメヤンが折り返して、ベナティアの背後を取って進入したロイスが、ヘッドで先制に成功する。1-0。

　そのままドルトムントはバイエルンに抵抗し続けて、前半を1-0で折り返した。

　クロップも試合後に「前半戦はとても良かった。我々がやろうとしたことと出来ることを示した」と述べている。一方でフンメルスが相手との接触で負傷していた。後半開始から代わってスボティッチが投入される。

　不意のアクシデントだったが、それでもドルトムントは集中して守り続けた。50分、ベナティアの折り返しをボックス内でフリーで受けたレヴァンドフスキのシュートを、バイデンフェラーが左足で防ぐ。

　53分、ボアテングのロングパスに抜け出したミュラーが左からボックス内に進入しようとしたところを、スボティッチがスライディングで防ぐ。ドルトムントは耐え続けた。65分には、戻った香川がボックスの手前でロッベンに対応する。

　しかし70分を境に、ゲームは暗転した。ゲッツェに代わって、リベリが投入される。71分、香川に代わって、グロスクロイツが投入される。