究極のゴールハンター・佐藤寿人が明かす。育成年代のストライカーたちに捧げる得点を奪うための思考法とは?

2015年シーズンまで12年連続で二桁得点を記録し、昨シーズンにはJ1・J2通算200ゴールを記録したサンフレッチェ広島・佐藤寿人。彼が自著『ゴールハンターバイブル』に明かしたゴールを奪うための思考法を紹介したい。

2016年05月31日(Tue)17時09分配信

text by 小澤一郎 photo Getty Images
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ゴールを奪うために常に考え続けてきた

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 なぜ体が小さくても佐藤寿人は得点を量産できるのか?

 この問いについて多くの人間が佐藤寿人の「ゴールハンターとしての才能」という言葉に飛びつくのではないか。そうした誤解について佐藤寿人は著書である『ゴールハンターバイブル』の中で次のように説明する。

「ゴールハンターって才能のように呼ばれますが、ゴールは狙っていなければ奪うことはできません。よくこぼれ球をゴールすると、『嗅覚が鋭い』と表現されます。でも、どこにこぼれてくるのかを周囲の情報としてキャッチして予測し、準備しているからそこに動けるわけです」

 飛び抜けた身体能力、スピードがあるわけではない佐藤寿人が12年連続で二桁得点を記録し、30歳を過ぎた今でもJ1王者のサンフレッチェ広島でストライカーとして活躍できている理由は「才能」や「嗅覚」といった抽象的、感覚的言葉ではなく、そこにゴールを奪うための論理があるからだ。

「そこで7割はゴールの行方が決まっている」と佐藤寿人が説明するように、彼の論理を構成しているのがオフ・ザ・ボールの動きだ。ジェフユナイテッド市原の育成組織から2000年にトップチーム昇格を果たしている佐藤寿人だが、エリート街道まっしぐらで今の地位を築いたわけではなく、「小学生の頃から乗り越える壁はたくさんありました」と話しているように周りとの体格差に悩まされ続けた彼のサッカー人生には「挫折」も大きく、大切な構成要素だった。

「一度だけ両親に弱音を吐いたことがありました」と明かす佐藤寿人だが、小さい頃から体格的に恵まれず、一人の力でゴールをこじ開けることができなかったからこそ、「ゴールを奪うためには、どんな形でボールを引き出せばいいのか」を幼い頃から思考し続けてきたという。個人的にストライカーとして大成するために最も大切なことは「自分一人の力ではゴールは奪えない」こと知ることだと考えている。

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