波乱続きのW杯欧州予選。イタリア代表は格下イスラエルに辛勝
ロシアW杯の予選がスタートしたが、欧州予選では初戦でいろいろと波乱が起きた。
B組に入ったポルトガルはアウェーでスイスに完敗。スイスの地力を考えればあり得ない結果とは言えないが、EURO2016優勝国の失態はサプライズではある。EURO出場国のハンガリー、ポーランドなどは格下にドローを喫しているし、何よりA組のフランスはベラルーシ相手にアウェーでドローとなった。同じグループにオランダやスウェーデンがいることを考えれば、痛恨の勝ち点1と言っていいかもしれない。
さてそんな中、スペインとともにG組に入ったイタリアは5日、アウェーでイスラエルに3-1で勝利した。FIFAランキング10位と76の対決。結果から見れば順応勝ちであり、むしろ1点取られたことが失態と理解されるようなスコアだ。
しかし実際の試合内容は厳しく、イタリアは大変な苦労の末に勝ち点3をもぎ取った。W杯の出場権を得るのは強豪国にとっても決して簡単ではないことを如実に表す一戦だったのだ。
試合が行われたのはハイファのサミー・オフェルスタジアム。UEFAチャンピオンズリーグやヨーロッパリーグで常連となっているマッカビ・ハイファのホームだ。イスラエル・プレミアリーグが盛り上がり、欧州カップ戦を通して国際舞台での経験を積んだ選手たちも増えている。まさにその中の選りすぐりであるイスラエル代表は、アグレッシブに当たりつつ、ショートパスをつないで攻めてくるモダンなサッカーを作り上げていた。
そんな洗練されたチームに対してイタリアは、リーグが開幕したてで選手のコンディションもまちまち。そしてご存知の通り監督交代後初の試合だ。アントニオ・コンテからジャンピエロ・ヴェントゥーラヘ代わり、しかも試合に向けては準備期間がさほど与えられていたわけではない。「将来的には4-2-4に変えたい」とも語っていた67歳のベテランは、結局メンバーの大半もシステムも前監督のそれを踏襲した。