G大阪・丹羽大輝の折れない心。3年間リーグ出場なしの若手時代に学んだ危機感の重要性【The Turning Point】

サッカー選手の旬の時期は人ぞれぞれ。若くして豊かな才能を満開にする花があれば、辛抱強く力を蓄え、やがて咲かせる大輪の花もある。後者は、いかにしてプロの厳しい生存競争をくぐり抜け、脚光を浴びるに至ったのか。のちの躍進につながるターニングポイントに興味津々だ。第3回はガンバ大阪の丹羽大輝選手にご登場願った。丹羽は各年代の日本代表に選出されながら、フル代表デビューは29歳と遅い。J2で濃密な経験を積み、やがてG大阪の最終ラインに欠かせないプレーヤーとなった。折れない心の秘密に迫る。(取材・文:海江田哲朗)

2017年04月14日(Fri)10時19分配信

シリーズ:The Turning Point
text by 海江田哲朗 photo Asuka Kudo, Getty Images
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プロの厳しさを味わった若手時代。ユースから昇格後3年間出場なし

ガンバ大阪のDF丹羽大輝
ガンバ大阪のDF丹羽大輝【写真:工藤明日香】

――2015年、29歳で日本代表に初招集され、8月の東アジアカップ・中国戦で国際Aマッチデビュー。G大阪ではセンターバックとして守備の中軸を担う。近年、いい風が吹いていますね。

「まだまだ。もっと吹かさなければいけないと思ってますね」

――物足りない?

「全然物足りないです」

――足跡を振り返らせてください。ガンバ大阪のアカデミーで育ち、2004年にトップ昇格。ところが、以降3年間、まったく試合に出られなかった。当時の監督は、西野朗さんです。

「トップに上がった次のシーズン、ガンバはJ1初優勝。チームが結果を出していましたし、メンバーのレベルも高かった。ディフェンスは、ツネさん(宮本恒靖)がいて、山口智さんに、シジクレイ、ノリさん(實好礼忠)、入江徹さんなど、中堅からベテランの選手で固められていました。ベンチに入るのに必死でしたね」

――プロの世界の厳しさを味わった。

「ただ、まったく腐ることはなかったです。試合出られなくてもこの人たちと一緒に練習できるのは価値があり、盗んで自分のものにしてやろうとしていました。すばらしいプレーヤーだと敬意を持ちつつ、この人たちを超えないと試合に出られないという覚悟。両方の気持ちを持ってやってたかな。

 すごいと仰ぎ見てしまうと、その時点でメンタルやプレーに影響が出るので、そこは意識的にコントロールしていました。いま思えば、あのときやっておいてよかったなと。試合に出ていなかったので疲れることもなく、誰よりも居残り練習をやった。コーチに付き合ってもらって、何が足りないのか相談し、自分でも考えながら日々のトレーニングに打ち込みました」

――根気強く指導してくれたコーチは?

「松山吉之さんと和田治雄さんです。とてもお世話になりました」

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