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香川真司 7年前

香川温存で復帰のロイス起用か。ドルトムント、ファンとの絆試される総力戦へ

text by 本田千尋 photo by Getty Images

“事件”の当事者・香川温存も。あくまで視線の先にはCL

香川真司
香川真司の精神状態は…。フランクフルト戦は温存の可能性も【写真:Getty Images】

 もっとも、モナコ戦で軽傷を負ったラファエウ・ゲレイロ、クリスティアン・プリシッチ、軽い感染症にかかったヌリ・シャヒンとエムレ・モルも、フランクフルト戦では起用可能とのことである。しかし、爆弾でチームバスが襲われてから間もないことを考えれば、ここは精神面でフレッシュな選手たちを優先して起用すべきではないだろうか。

 もちろん土曜日の試合はブンデスリーガの公式戦なので、最優先すべきは勝ち点3となる。しかし、ソクラティスが「僕らは動物じゃない」と言うように、選手たちも1人の人間だ。命を狙われるほどのショッキングな出来事があれば、心に傷を負う。

 何より19日にアウェイでのCL準々決勝モナコ戦2ndレグが控えている。1stレグを2-3で落としたドルトムントにとっては、少なくとも2-0での勝利が求められる状況だ。総力を注ぐべきは、翌週のモナコ戦となる。

 こうしたことを踏まえれば、CLに向けたローテーションという意味でも、積極的にメンバーを入れ替えても良いのではないか。仮にトゥヘルがそうしたとしても、ドルトムントが置かれた状況を考えれば、誰も不平を漏らさないだろう。

 香川真司も、1ゴール1アシストの結果を残したモナコ戦のパフォーマンスだけを振り返れば、フランクフルト戦で先発してもおかしくはない。しかし香川も“事件”の当事者だ。仮に先発したとしても、モナコとの2ndレグに備えた温存の意味も含め、後半の早い時間帯に交代となるのではないだろうか。

 フランクフルト戦を通して、チームとファンはより結束する。それは間違いない。

(取材・文:本田千尋【ドルトムント】)

【了】

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