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Jリーグ 7年前

磐田が見出した活路。G大阪戦3-0勝利という果実。引き出された前線2人の潜在能力

text by 青木務 photo by Getty Images

勝利の原動力。チームとして統一された戦い方

 迎えたG大阪戦でも、磐田は試合の入りに成功している。前半開始早々の2分、大井健太郎が左サイドへ蹴ったボールに川又が走り込み、三浦弦太が処理するより一瞬先に触って抜け出した。ゴールライン際まで持ち込むと、マイナスのパスをアダイウトンがシュートを放つ。これは相手にブロックされたが、こぼれ球を拾った中村俊輔から二次攻撃が始まり、PA内で川又が左足で狙った。

 そして31分、三浦を弾き飛ばしたアダイウトンが先制点を奪い、40分にはセットプレーから最後は川又が決めてリードを広げる。55分にも、川又がファビオと入れ替わって抜け出すと、試合を決める3点目をゴールへ蹴り込んだ。

 G大阪を相手に3-0と、消化不良だった過去5試合からは想像できない成果だ。スコアラーの川又とアダイウトンが本領発揮したと言えるだろう。

 だが、勝利の原動力はそれだけではない。彼らが爆発できたのは、チームとして統一された戦い方があったからだ。

 最近の磐田は試合2日前に紅白戦とセットプレーを行い、翌日は選手たちの笑い声も聞こえるリラックスゲームなど軽めの調整で試合に備える、というサイクルだった。

 しかし、G大阪戦に向けたトレーニングでは試合前日も11対11を実施。主に相手ボール時の守備陣形の確認に時間を費やした。スタメン出場することになる11人の配置は【3-4-2-1】。シャドーの位置にはアダイウトンと、左ハムストリングス肉離れからの早期復帰を果たした中村俊輔が入った。

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