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『信念』の男、シメオネを知るための10章。選手を戦士に。溢れんばかりのエネルギー【編集部フォーカス】

ウェブ番組『F.Chan TV』とのコラボ企画。第53・54回は、実況アナウンサーの倉敷保雄氏、解説者の玉乃淳氏をゲストに迎えて、6月20日にカンゼンから発売されたディエゴ・シメオネ監督の自叙伝『信念〜己に勝ち続けるという挑戦〜』の発売を記念し、同監督について特集した。今回は、『信念』にも記されているシメオネ監督の印象的なエピソード・フレーズの数々を、ゲストの二人とMCの小嶋真子のコメントを交えて紹介する。

シリーズ:編集部フォーカス text by 編集部 photo by Getty Images

サッカーは『ボールのない競技』?

Simeone

かつてアトレティコ・マドリーでプレーしていたディエゴ・シメオネ【写真:Getty Images】

 選手としても世界に名を馳せる存在だったシメオネだが、現在は監督としての手腕を発揮しているのは言うまでもない。しかし、シメオネは自身の著書で、8歳の頃に彼のサッカー論は驚くべき境地に達していたことを明かしている。

 「フットボールでは、ボールを保持するよりも持たないで過ごす時間の方が長く、その間はスぺースを巧妙に埋めなければいけない。

つまるところ、ボールがあるために私たちの心をつかんで離さないこの球技は、ボールのない競技なのである。(『信念』より引用)」

 8歳という年齢で『フットボールをプレーするということがスペースで何かを見つけることなのだと感付いていた』というシメオネ少年。しかし、球技であるはずのサッカーが『ボールのない競技である』という常識を覆すサッカー論に少年期から到達していたことについて、倉敷氏も「ちょっと待って、それはないでしょ!(笑)」と爆笑。MCを務めた小嶋真子も「私、20歳になりましたけど、理解できていません」と、8歳のシメオネ少年のサッカー論にお手上げの様子だった。

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