オランダ代表、低迷の要因。W杯予選敗退の危機…伝統国が囚われた「攻撃サッカー」のジレンマ

オランダ代表がロシアW杯予選敗退の危機に瀕している。前回のブラジル大会で3位に入った伝統国は、なぜここまで低迷してしまったのだろうか。単純にタレントが枯渇しているのか、あるいはたび重なる監督交代に問題があるのか、はたまた別のところに原因があるのだろうか。(取材・文:中田徹)

2017年09月16日(Sat)10時20分配信

text by 中田徹 photo Getty Images
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スター軍団だった90年台後半。華麗なサッカーでファンを魅了

セードルフ
1999年当時のオランダ代表にはダービッツやセードルフ、ベルカンプ、オーフェルマルス、コク(左から)といったスター選手が揃っていた【写真:Getty Images】

 私が初めてオランダ代表の試合をスタジアムで観戦したのは1999年3月、アルゼンチンとの親善試合だった。クライファルトとベルカンプが2トップを組み、オーフェルマルスとゼンデンがサイドハーフを務めていた。

 最終ラインにはコクー、フランク・デ・ブール、ライツィハ―に混じり、ケース・ファン・ウォンデレン(フェイエノールト)がいた。ファン・ウォンデレンは世界的には無名のセンターバックだったが、私は彼の洞察眼に秀でた守備とビルドアップが大好きだった。守護神はもちろんファン・デル・サールだった。

 何より私を驚かせたのはダービッツとセードルフのドイスボランチ(ダブルボランチ)だった。この2人の攻守に渡る闘争力の高さに「“フレンドリーマッチ”とは本当に“フレンドリー”なのだろうか」と自問しながら興奮していた。

 試合が終わって、大観衆とともにアムステルダム・アレーナ(現ヨハン・クライフ・アレーナ)を後にしながら、「オランダは、スーパースターたちによるサッカーのアンサンブルを身近に楽しめる環境なんだ」と夢心地に浸っていた。

 そんなオランダも2002年のW杯予選で敗れてしまい、2004年のEURO予選でも、スコットランドとのプレーオフの1stレグを落とす危機を迎えた。そこで世論に押されるような形でディック・アドフォカート監督が2ndレグで抜擢したのがスナイデルだった。この時まだ19歳だった天才MFは1ゴール3アシストと大暴れ。チームの6-0の大勝に貢献し、オランダ代表の救世主となった。

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