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テア・シュテーゲンは『グローブをつけたメッシ』。完璧主義者、ノイアー越えなるか【西部の目】

マルク=アンドレ・テア・シュテーゲンは、25歳ながら世界屈指のGKという評価を得ている。試合で起こりうる場面を想定し、準備を怠らない。その姿勢はまさに完璧主義者。足下の技術だけでなく、シュートストップにも磨きをかける。ドイツ代表でも、負傷中のマヌエル・ノイアーに代わって正GKを務めている(文・西部謙司)

シリーズ:西部の目 text by 西部謙司 photo by Getty Images

世界トップクラスの名声を確立

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マルク=アンドレ・テア・シュテーゲンは「グローブをつけたメッシ」と称えられる【写真:Getty Images】

 マルク=アンドレ・テア・シュテーゲン、長い名前だなと思っていたがオランダ系だそうだ(オランダの看板の文字など、意味はわからないが当惑するぐらい文字数が多いので)。25歳とGKとしては若いが、今季は世界トップクラスの名声を確立した。

 ボルシアMGからバルセロナへ移籍した2014/15シーズンはコパ・デル・レイとCLでプレーしたが、リーグ戦のファーストチョイスはクラウディオ・ブラボだった。ブラボはこのシーズンのサモラ賞(最優秀GK賞)を受賞している。リーグ戦とカップ戦のGKを分けていたのは当時のルイス・エンリケ監督の方針だった。ブラボがマンチェスター・シティに移籍した2016年からはリーグ戦でもファーストチョイスになっている。

 そして今季はよりレベルアップしたプレーを披露し、スペインのメディアは「グローブをつけたメッシ」と称えた。

 移籍当初は足下の上手さが注目されていたが、今ではシュートストップ率の高さやハイクロス対応にも優れた完璧なGKと評価されている。

 ドイツ代表でも正GKの座についた。絶対的守護神だったマヌエル・ノイアーの負傷欠場のためとはいえ、ノイアーが復帰しても現在のテア・シュテーゲンからポジションを奪える保証はないかもしれない。

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