日本の戦術レベルは高かったのか? 問題は“逆転”にあらず。課題残した2-0からの戦い【検証・西野J<3>/ロシアW杯】

 ロシアワールドカップでベスト16に進出した西野ジャパン。なぜこれまで低調だった日本代表は結果を残すことができたのか。そしてベスト8進出には何が足りなかったのか。短期集中連載でお届けする。(取材・文:河治良幸)

2018年07月09日(Mon)10時00分配信

シリーズ:検証・西野J
text by 河治良幸 photo Getty Images
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チーム作りに舵を切った直前3試合

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日本代表【写真:Getty Images】

 ベスト16進出という結果に加えて、日本の戦いぶりは国際的にも賞賛の声が多く、“よくやった”というベースの評価があるのは理解できる。一方で、日本にとってかなり良い試合展開に持込んだところでの可能性と相手に適応された時、それまでと違う戦いをされた時の対応力、耐久力といった課題が依然として大きいことが露呈された。

 ただ、西野監督が切れるカードがかなり固定化していたのは日本代表の課題というより、やはり2ヶ月前に監督を交代したことによるオプションのセットバックと見られる。

 確かにポーランド戦は1、2試合目から6人の先発メンバーを交代してフォーメーションも4-4-2に変更したが、ベースになる11人と本田、岡崎という二枚の攻撃的オプション、中盤の守備的オプションである山口という14人はどういう試合展開でも大きく変わることはなかったはずだ。

 ガーナ戦を前にした国内合宿の当時から西野監督はコロンビア戦にベストをぶつけるための準備としていて、ガーナ、スイス、パラグアイと本来は本大会の3ヶ国から逆算して組んでいたカードも全て自分たちのベースを作り上げるために使った。もちろん西野監督も技術委員長としてテストマッチの意味は理解した上で、1ヶ月足らずでできる最大限のチーム作りの方に舵を切ったということだ。

 そして、その限られた期間の中でチームの最大値を発揮するためにどうしても必要だったのが選手の経験値。それは4年前のブラジルW杯の経験であり、ハリルホジッチ前監督のもとで鍛えられてきた経験であり、海外のクラブで揉まれた経験だった。そうした事情を考えればブラジルW杯の経験者やそれを補う国際経験の持ち主で主力が固まるのはしごく当然の結果と言える。

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