鳥栖・松岡大起。17歳の俊英は、久保建英だけじゃない。“3つの顔を持つ男”の青春の日々

2019年03月15日(Fri)10時20分配信

text by 藤江直人 photo Getty Images
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片道1時間半。過酷な両立にも意欲

 熊本県出身の松岡は地元のクラブチーム、ソレッソ熊本で心技体を磨きあげてきた。そして、中学生年代となるU-15からの卒団を前にして、金明輝監督(現サガン鳥栖トップチームコーチ)の情熱的な指導のもとで、急速に力を伸ばしていたサガン鳥栖U-18に魅せられた。

「ソレッソ側も勧めてくれましたし、僕としても『このチームしかない』と信じてやって来ました。金さんは自分の調子がいいときには、鼻っ柱をへし折るくらいの強い言葉をかけてくる。逆に上手くいっていないときは、自分でしっかり考えられるように導いてくれる。そういう指導は自分的にも本当に助かっているし、もっと、もっとやらなきゃいけないという思いにもさせられます」

 サガン鳥栖U-18は全寮制で、県内の2ヵ所にある寮のうち、松岡は下部組織の練習拠点となる佐賀市内の佐賀市健康運動センターの近くにあるそれで生活している。そして、トップチームの練習場がある鳥栖市まで、片道だけで実に1時間半をかけて電車で通っている。

 一方でまもなく最上級生になる、佐賀県立高志館高校も佐賀市内にある。トップチームでの活動がメインになってくれば、たとえば久保のように通信制高校へ転校することも、サッカーに集中するうえでは考えられうるのではないか。そう問われた松岡は、強い意志を込めて首を横に振った。

「学校からも『協力する』と言っていただいているので。テストなどでいい点数を取ることを含めて、トップチームとの両方でやるべきことをしっかりとやっていきたい」

 原則として午前中に行われるトップチームの練習を終え、急いで佐賀市内へ戻って午後から授業に出席。夕方から行われるU-18の練習にも「声をかけるとか、水くみをするなど、チームのために何かできることをしています。一応、キャプテンなので」と可能な限り顔を出している。

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