なぜ、マンCはまたも敗れたのか? 狂わせたトッテナムの“自殺行為”。激戦の戦術を紐解く

2019年04月19日(Fri)11時23分配信

text by 内藤秀明 photo Getty Images
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ポチェッティーノの強気采配

 振り返るとマウリシオ・ポチェッティーノ監督は非常に強気な采配で試合に臨んだ。シティが普段通りの4-3-3の布陣で試合に臨んだのに対して、4-3-1-2のシステムで戦ったのだ。相当リスキーな采配である。

 というのもシティは基本的に1トップのセルヒオ・アグエロや、インサイドハーフのダビド・シルバ、ケビン・デ・ブライネらが、スパーズの中央のDFとMFの間のスペースに顔を出して縦パスを引き出す。そのためもしスパーズの中盤がサイドにつり出されて、中央が手薄になると即ピンチになるというシステム的な噛み合わせだ。

 実際1失点目の場面では、ルーカス・モウラがサイドの守備を行わなかったため、中盤のデレ・アリがボールサイドにつり出されてしまったことが失点の起点になっている。原則3人の中盤はボールサイドには寄るものの中央を離れることが難しいのだ。

 シティはその状況を利用して、ボールサイドではウィング、サイドバック、インサイドハーフ、1トップの選手たちがパスワークを披露してスパーズの選手を片方のサイドに集めつつ、逆サイドのハーフスペースの高い位置にもう1人のインサイドハーフが位置どる。

 するとどうなるか。スパーズの3人のセントラルMFの誰かが開いてしまうと中盤がスカスカになる。中盤を空けずに対応するには、スパーズのサイドバックがシティのインサイドハーフをマークせざるを得ない。そう動けば逆サイドのウイングは確実にフリーになってしまう。現にスパーズの1失点目はスターリングが、2失点目ではベルナルド・シウバがフリーになって、ゴールを決めている。

 それでなくとも強力なスカッドであるシティに対して、ウィングがフリーになる構造を許容して試合に臨むというのは自殺行為にも見える采配だった。

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