主な出来事
ジュビロ磐田はこの年、クラブ史上初のJ2降格を経験【写真：Getty Images】
この年はJ1のある2つのクラブが不名誉な記録を残してしまうことになった。それがジュビロ磐田と大分トリニータである。
開幕から調子が上がらず、勝ち点の取りこぼしが目立った両チームは共に第5節以降から降格圏を抜け出すことができず、苦しんだ。最終的に大分は6試合を残して、磐田は3試合を残しJ2への降格を決めてしまったのである。
大分はこの年、年間で2勝しか挙げることができなかった。これはJ1史上ワースト記録となっている。また同クラブはホーム戦未勝利に終わっており、これもJリーグでは史上初の出来事となった。
過去にJ1を3度制覇するなど名門クラブとして名を馳せていた磐田は、Jリーグ発足以降一度も降格を喫したことがなかったが、この年にクラブ史上初の降格を経験してしまうことになった。年間で挙げた勝利はわずかに「4」。サポーターは深い悲しみに陥った。
一方で栄光ある記録を残したのが大宮アルディージャだった。同クラブは前年から続いていたJ1連続無敗記録を、第7節、対浦和レッズ戦に勝利したことで更新。以降も勝ち点を拾い続け、第8節、対柏レイソル戦で首位に浮上した。大宮は第11節、対ベガルタ仙台戦に敗れるまで無敗を維持し、J1無敗記録を「21」にまで伸ばした。その後は5連敗なども喫し、最終的には14位でフィニッシュすることになるのだが、クラブにとって誇らしい成績であったことは間違いない。
また、J2では松本山雅FCのGK村山智彦がある記録を残した。11月10日の対モンテディオ山形戦で、自陣ペナルティーエリアから蹴ったFKが風に乗ってゴールへ向かい、そのままネットを揺らした。これで同選手はJリーグ史上5人目となるGK得点者となった。
