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日本代表 5年前

冨安健洋に期待するバージョンアップ。「より攻撃に関われる」3バックでのチャレンジと課題

text by 河治良幸 photo by Getty Images

冨安健洋に期待するバージョンアップ

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吉田麻也(左)不在のキリンチャレンジカップとコパ・アメリカ【写真:Getty Images】

 ただ、ベースとして4バックの完成度を高め、相手が形を変えてきても4バックの中で立ち位置を調整したり、距離感を調整することで対応したい。

 その上でオプションとして3バックを使える様にしておけば、4バックで噛み合わせられるスペックを超えてくる相手にも対処できる。今はそのためのベースを作っているところで、おそらくはアジア予選、さらにその先という段階で森保監督が戦術的なマイナーチェンジを加えて行くはずだ。その意味で現在の3バックはシステムのレベルであり、対戦相手を想定した具体的な戦術ではないという前提で見る必要があるかもしれない。

 ただ、エルサルバドルはここ最近4連勝をしていて、トリニダード・トバゴよりテクニカルな組み立てやコンビネーション重視の攻撃ができる相手だ。一発の怖さはトリニダード・トバゴの方があるが、より日本がチームとして厳しい対応を迫られる時間帯が出てくるかもしれない。その場合に一時的に5枚にしたり、ウィングバックが下がると言った対応が必要になってくれば、今後に向けた1つのシミュレーションにはなる。

 その上で、1つ冨安に期待するのはコパ・アメリカに向けたバージョンアップだ。おそらくコパ・アメリカでも3バックをベースにチャレンジして行くと予想されるが、ディフェンスのメンバー構成を見ると冨安が3バックの中央に入る可能性が高い。

 右には植田直通か立田悠悟、あるいはウィングバックとのマルチで岩田智輝が入る。左は板倉滉か今回のキリンチャレンジのメンバーでもある中山雄太が入るが、彼らを冨安が中央から統率して行く様な形になるはずだ。

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