フットボールチャンネル

Jリーグ 3年前

J1、J2、J3今節の見どころは? ACL出場に向けて抜け出るクラブは出てくるのか。各リーグの順位争いに変化は起きるか

明治安田生命Jリーグは今週末、J1第30節(一部は開催済み)、J2第37節、J3第30節を迎える。その中で、今節はどのような対戦カードが組まれるのか。注目試合や選手、見どころなどをピックアップした。

シリーズ:編集部フォーカス text by 編集部

清水エスパルス対湘南ベルマーレ

1606461061713
清水エスパルス対湘南ベルマーレ

注目カード(明治安田生命J1リーグ)
清水エスパルス対湘南ベルマーレ
11月29日 14:00~

【今シーズンのJリーグはDAZNで!
いつでもどこでも簡単視聴。1ヶ月無料お試し実施中】


注目選手
FW:カルリーニョス・ジュニオ(清水)
MF:金子大毅(湘南)

 シーズン終盤戦に入り、残り5試合となっているJ1リーグは、今季の順位が徐々に決まり始める頃だ。29日には今シーズン波に乗ることができず、下位で燻ぶっている現在17位の清水エスパルスと16位の湘南ベルマーレによる直接対決が行われる。

 今月に入って調子を上げてきた清水は、11月の1試合を残して3勝1敗と今シーズン初の勝ち越しを決めた。中3日での連戦が続くため、スタメンの入れ替えや控え選手の活躍が試合の結果を左右することとなるだろう。

 今シーズン清水の得点の大半を獲得しているブラジル人選手たちの起用方法が前節同様、勝利を呼び込むことになるかもしれない。今季8ゴールを決めているカルリーニョス・ジュニオの多彩な得点能力が爆発すれば、大量得点での勝利もあり得るだろう。

 対する湘南ベルマーレもシーズン終盤戦に入ってギリギリの試合に勝利して、勝ち点を少しずつだが上げていっている。11月に入ってからは、横浜F・マリノスやヴィッセル神戸に勝利して15位の横浜FC、14位のサガン鳥栖との差を着実に詰めてきた。
 
 プロ3年目ながら湘南の中盤を支配する金子大毅は、豊富な運動量とディフェンス力を武器に苦しいチームを引っ張ってきた。残りの試合で少しでも順位を上げるためには、攻守における彼の貢献が不可欠だろう。

 来シーズンは降格が4チームとなることが発表されている。厳しい戦いが予想される来季のためにも、シーズン最終節までクラブやサポーターのために戦い抜いてもらいたい。

セレッソ大阪対横浜FC

1606461061684
セレッソ大阪対横浜FC

注目カード(明治安田生命J1リーグ)
セレッソ大阪対横浜FC
11月29日 15:00~

注目選手
MF:奥埜博亮(C大阪)
MF:松浦拓弥(横浜FC)

 川崎フロンターレが残り4試合を残しての最速優勝を果たしたJ1は、AFCチャンピオンズリーグ(ACL)出場権をかけた戦いが本格化してきた。

 前節の大分トリニータ戦に勝利したことでACL出場権獲得争いに再び参戦したセレッソ大阪。残り5試合を勝ち続ければ、名古屋グランパスやガンバ大阪を追い抜く可能性はまだ残されている。ミゲル・アンヘル・ロティーナ監督が退任を発表していることもあり、選手たちはACLの出場を置き土産として有終の美を飾らせたいところだ。連敗の流れを止めた清武弘嗣らベテランの力が終盤戦で勝ち抜くためには必要になってくることだろう。

 攻撃のチャンスを逃さず得点できたのはもちろんのこと、守備に回った時にも気を抜かずに大分の猛攻を凌ぎ切ったディフェンス陣にも隙は無い。運動量があり、攻守にわたりチームに貢献できる奥埜博亮のプレーが苦しい時間帯でもゴールを狙える原動力になることだろう。

 13年ぶりのJ1の舞台で躍動する横浜FCは、順位こそ15位と下位に位置しているが、名古屋グランパスや浦和レッズ、そしてFC東京などの上位クラブに勝利を重ねてきた。ただ、清水エスパルスとの第29節は、前半に受けた3失点を逆転することはできず、1-3で敗れてしまった。

 シーズン終盤戦は、順位争いが激しくなる。勝ち点を伸ばすためにも、より得点チャンスを逃さないことが重要となってくる。ギリギリの試合を多く経験しているベテランの力が勝利を重ねるには必要不可欠となることだろう。アシスト数でチームトップの松浦拓弥には、チャンスメークを増やし、得点に絡んでいってもらいたい。

V・ファーレン長崎対アルビレックス新潟

1606461061724
V・ファーレン長崎対アルビレックス新潟

注目カード(明治安田生命J2リーグ)
V・ファーレン長崎対アルビレックス新潟
11月28日 14:00~

注目選手
DF:二見宏志(長崎)
MF:本間至恩(新潟)

 J1とJ3で優勝が決まった今シーズンだが、J2では三つどもえの争いに決着はついていない。その中で残りの試合で現在1位の徳島ヴォルティス、2位アビスパ福岡との対戦がない3位V・ファーレン長崎は、勝ち点を着実に積み上げて2チームにプレッシャーをかけていきたいところだ。

 ただ、福岡との差を縮めていた長崎だったが、前節の松本山雅FC戦を引き分けてしまい、勝ち点1差まで詰め寄る機会を逃してしまった。福岡も同じく引き分けていたため、勝利していれば今節にも順位の入れ替えが起こっていたかもしれないだけに、落としたくない試合であった。

 得点力のある長崎だが、失点が多く、松本戦でも試合終了間際に失点してしまっていた。1勝が大切になってくる終盤戦では、ディフェンスの二見宏志が引き締めて、取りこぼしがないように戦い抜いてもらいたい。

 一方のアルビレックス新潟は、着実とは言えないものの、昇格争いへ参戦すべく少しずつ勝ち点を積み上げていた。が、前節で21位の愛媛FCに0-3で完敗。順位を一つ下げ、6位に後退したこともあり、J1昇格が絶望的となってしまった。

 攻撃陣に厚みはあるが、チャンスを決めきれていない。それが勝ち点を落とす原因となっている。得点数とアシスト数の両方でチームトップの本間至恩が波に乗ることができれば、長崎から3ポイントを奪うことができるかもしれない。

アビスパ福岡対大宮アルディージャ

1606461061354
アビスパ福岡対大宮アルディージャ

注目カード(明治安田生命J2リーグ)
アビスパ福岡対大宮アルディージャ
11月29日 14:00~

注目選手
FW:山岸祐也(福岡)
MF:黒川淳史(大宮)

 J2優勝争いの一角であるアビスパ福岡は、直近3試合負けなしで好調を維持している大宮アルディージャをホームに迎える。

 昇格圏内の座を守り続けている福岡は、前節の東京ヴェルディ戦を1-1と引き分け、1位の徳島ヴォルティスとの勝ち点差が4に広がってしまった。後ろに迫るV・ファーレン長崎も引き分けたことで差は詰まらなかったが、引き分けが続いており、結果次第では、1勝に左右されてしまうため、油断ができない状況だ。
 
 福岡は、1-0で勝利した試合数が13試合もあり、守備の時間が長く守ってからの1点が重要となってくる。ヴェルディ戦でも先制されてからの得点獲得に貢献した山岸祐也には、試合を通してアグレッシブなプレーでゴールチャンスを逃さず、決勝点を決めてもらいたい。

 前回の対戦で福岡に0-1で敗れている大宮は、3試合負けがなく好調をキープ。前節のザスパクサツ群馬戦では、苦戦を強いられながらも勝利したことで、順位を2つ上げ13位につけている。J1への昇格は不可能になってしまったが、残りの試合に勝利して、少しでも順位を上げてシーズンを終わりたいところだ。
 
 守備の堅い福岡の守備ブロックをいかにして崩していくのかが、大宮アタッカー陣に求められる。大宮の攻撃を引っ張る若手MF黒川淳史の活躍に期待したい。

SC相模原対ガイナーレ鳥取

1606461061705
SC相模原対ガイナーレ鳥取

注目カード(明治安田生命J3リーグ)
SC相模原対ガイナーレ鳥取
11月28日 17:00~

注目選手
FW:ホムロ(相模原)
DF:井上黎生人(鳥取)

 シーズン5試合を残してブラウブリッツ秋田が優勝とJ2昇格を決めたJ3は、残り一つの昇格枠を掛けた2位争いが激化している。2位以下の5チームは、勝ち点差が3となっており、1勝をするだけでも順位が大きく入れ替わる状況だ。
 
 シーズン最終戦まで2位争いがもつれ込む可能性がある中、28日には2位のSC相模原と6位ガイナーレ鳥取による直接対決が行われる。どちらも勝ち点3を求めて激しい試合が繰り広げられることだろう。

 3位以下との差を広げたいSC相模原は、前節の鹿児島ユナイテッドFC戦も守備の時間が多い苦しい展開だったが、アディショナルタイムに鹿沼直生がボレーシュートを決めて勝利している。14試合負けなしと堅実な戦いぶりを披露しているが、引き分けが多く、勝ち点3を積み上げることができていない。残り試合数を考えると、鳥取との試合では勝利が欲しいところだ。

 勝ち点3を奪うためには、FW陣のゴールへの推進力が不可欠となってくることだろう。チーム最多の11得点を記録しているブラジル人アタッカーのホムロには、得意の右足でゴールを奪い、クラブをJ2昇格に近づけてもらいたい。

 勝ち点3差で4チームを追いかけるガイナーレ鳥取は、前節のヴァンラーレ八戸戦で負けを喫したことで順位を6位まで下げてしまった。さらに、中盤の要としてチームを引っ張ってきた可児壮隆がレッドカードで退場してしまったことはチームにとって痛い。今シーズン限りでの引退を表明しているフェルナンジーニョのためにも、なんとか立て直してもらいたいところだ。
 
 一つの試合結果が順位を左右するギリギリの状態だからこそ、守備の引き締めが再度必要だろう。失点数が多かったチームをシーズン中に改善してきたように、CBの井上黎生人が中心となってディフェンス陣を立て直すことが勝利のカギとなるかもしれない。

【了】

KANZENからのお知らせ

scroll top