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Jリーグ 3年前

2020年Jリーグ引退選手5人(3)。クラブの象徴として愛されたDF、ブラジル人レジェンドたちも

シリーズ:編集部フォーカス text by 編集部 photo by Getty Images

“全消し”の魂を持つ小平市観光まちづくり大使

吉本一謙
【写真:Getty Images】

DF:吉本一謙(清水エスパルス)
生年月日:1988年4月24日(32歳)
J1通算成績:72試合出場/1得点
J2通算成績:64試合出場/4得点
J3通算成績:17試合出場/0得点

 FC東京のクラブハウスや練習場がある小平市出身で、U-15から同クラブで育った。日本代表GK権田修一や、今季までFC町田ゼルビアでプレーした森村昂太などが同期にあたる。2007年に彼ら2人とともにFC東京のトップチーム昇格を果たしたが、なかなか出場時間を伸ばせず。FC岐阜や水戸ホーリーホックへのレンタルを経て2013年に復帰すると、ひざの故障を克服した2014年からはFC東京の貴重な生え抜き選手としてトップチーム定着を果たした。

 2018年6月からの約1年間はアビスパ福岡で過ごし、2019年7月に清水エスパルスへ移籍。今季はひざの負傷によりリーグ戦終盤2試合のみの出場にとどまったが、最後にしっかり存在感を発揮してスパイクを脱いだ。類い稀なリーダーシップと明るいキャラクターで、FC東京をはじめ在籍した全てのクラブでファン・サポーターに愛された。

 センターバックとしてプレーしていた吉本は、技巧的なプレーではなく、恵まれたフィジカルを活かしたパワフルなプレースタイルで鳴らした。ゴールを捨て身のディフェンスで死守し、体を張ってあらゆるシュートコースを消す“全消し”の魂を持つ選手としても知られる。それゆえに負傷も多く、キャリアで10回もひざにメスを入れていたという。現役最後の試合となったJ1最終節のガンバ大阪戦では先発出場して2-0の勝利に貢献。ツイッターでは「最後の試合でサッカーの最高に楽しい瞬間を味わえました!!」と喜びをつづった。

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