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Jリーグ 2年前

ガンバ大阪は「足りないものは数えきれないくらいある」。現状を象徴する宇佐美貴史のプレーとは…【コラム】

シリーズ:コラム text by 元川悦子 photo by Getty Images

「11人がしっかり意思統一して守備ができた」



 86分の菅沼が江坂をエリア内で倒したプレーがハンドの反則を取られ、ガンバはPKで1点を失った。が、直後のリスタートから岩波拓也のハンドを誘い、瞬く間にPKをゲット。パトリックがゴール左隅に決めて1-1の同点に追いつく。そして長いアディショナルタイムタイムの末にタイムアップの笛。最終的には敵地で貴重な勝ち点1を得るに至った。

「今日はホンマ11人がしっかり意思統一して守備ができた。今まで結構、失点しましたけど、みんなでしっかりってところは今日はできたんじゃないかと思います」

 好セーブを連発した守護神・東口順昭も前向きにコメントしたが、この内容でドローというのは確かに幸運だった。降格圏にあえぐチーム同士がつぶし合いをしてくれたこともあり、ガンバは一歩、残留に近づいた印象もある。

 しかしながら、直近10戦を2勝2分6敗という黒星先行状態から完全に抜け出せたわけではない。浦和戦もシュート数は20対6と大きく上回られ、迫力あるサッカーができたとは言い難い。ラスト6戦の相手には横浜F・マリノスや川崎フロンターレなど上位陣が多いだけに、耐えて失点ゼロに抑えるのは容易ではない。堅守を維持しながら、攻撃の厚みを加えていくことは、今後の重要テーマと言っていい。

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