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Jリーグ 2年前

鹿島アントラーズ、樋口雄太が持つ2つの顔。「ああいうプレーが自分の良さ」、新加入MFがもたらすものとは?【コラム】

シリーズ:コラム text by 元川悦子 photo by Getty Images

右サイドで仕掛けた樋口雄太



 スコアレスで折り返した後半。鹿島は一瞬のチャンスを水戸の長身FW木下康介に決められ、まさかのビハインドを背負ってしまう。

 となれば、鹿島はより攻めのギアを上げなければいけない。岩政コーチは右MFの和泉竜司を下げ、三竿を投入すると同時に、樋口を右へ移動させ、より攻撃的なタスクを担わせた。

 となれば、彼のアグレッシブさは一気に増す。左から中央に絞ってゴールを狙ってきた荒木遼太郎とともにゴールを奪おうという意識を鮮明にするようになり、仕掛けの回数も増えてくる。

 終盤、染野唯月と仲間隼斗が加わってからは非常に厚みのある攻めが見られた。ただ、相手もこの時間帯は5バックにして徹底的に守っていたため、最後までゴールを破ることができず。水戸に初黒星を喫する結果を余儀なくされたが、鹿島初見参の背番号14が好印象を残したのは紛れもない事実。岩政コーチも「いい情報が得られた」と満足そうに語っていた。

 ただ、樋口自身は2つのポジションをこなす中で物足りなさを感じたようだ。

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