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Jリーグ 2年前

鹿島アントラーズ、樋口雄太が持つ2つの顔。「ああいうプレーが自分の良さ」、新加入MFがもたらすものとは?【コラム】

シリーズ:コラム text by 元川悦子 photo by Getty Images

「反省点だった」と振り返ったのは…



「前半はボランチやりましたけど、もっと自分のところでボールを落ち着かせられることができればスムーズに攻撃に移ることができたかなと。ボールを受けた瞬間、最初に前の選手を見ることでよりチームの良さが生きてくる。そこはちょっと反省点だったと感じています。

 後半は右サイドを途中からやりましたけど、ボールに絡んでチャンスメークを求められてくる。連係を高めるところもそうですし、ミドルシュートだったり、遠いレンジから狙えるところは自分のよさ。そこも生かしていかないといけないと思いました」

 確かに鳥栖で10番を背負っていた頃のように自由自在に動いて自分らしさをいかんなく発揮するというレベルには達していないのかもしれない。ただ、鹿島の場合は周囲のレベルも高い。ボランチであれば、ピトゥカとのコンビの成熟度を高めることで相手にとってより脅威になれるはずだし、三竿とであれば樋口が攻撃的MFのようなプレーも見せられるようになるだろう。

 右サイドに回る場合も広瀬や常本佳吾との縦の関係を構築できればもっと敵陣深く侵入できる回数を増やせるし、FW陣と絡んでフィニッシュに行くパターンもある。リスタートの名手という武器も含め、彼がピッチ内でもたらせるものは少なくないのだ。

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