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Jリーグ 2年前

平塚に帰ってきた曺貴裁、「ここに至るまでの時間に対する答え」とは? 深々と頭を下げ続けた952日ぶりの凱旋【コラム前編】

シリーズ:コラム text by 藤江直人 photo by Getty Images

志半ばの監督退任と再スタート



 話を3年前の暑い夏に戻せば、後半アディショナルタイムにDF坂圭佑(現大分トリニータ)があげた劇的な決勝ゴールで、湘南は3-2で鹿島を振り切った。

 敵地ヤマハスタジアムで行われた、ジュビロ磐田との次節も3-2で勝利。順位を11位まで浮上させた直後に、一部スポーツ紙でパワーハラスメント行為が報じられた。

 磐田戦後から活動を自粛した曺監督は、Jリーグが主導した調査で指導中の言動の一部がパワハラ行為と正式に認定された直後、2019年10月に志半ばで退任した。

 ほぼ同時期に日本サッカー協会(JFA)からは、Jクラブの監督を務めるために必要な公認S級コーチライセンスの資格停止処分を、約1年間にわたって科された。

 年が明けた2020年1月中旬から、コロナ禍がまだ深刻化する前のドイツ、ベルギー、オランダを2ヵ月にわたって行脚。スタンドの一角で25試合ほどを観戦した。

 帰国後は17年ぶりに関東大学サッカーリーグ戦2部を戦う、流通経済大学のコーチとして再スタートを切った。ほとんど面識のなかった同大学の中野雄二監督から直筆の手紙を受け取り、再び前を向く勇気をもらった。文面にはこう綴られていた。

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