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Jリーグ 2年前

平塚に帰ってきた曺貴裁、「ここに至るまでの時間に対する答え」とは? 深々と頭を下げ続けた952日ぶりの凱旋【コラム前編】

シリーズ:コラム text by 藤江直人 photo by Getty Images

不振の湘南ベルマーレは「みんな自信なさげに…」



 京都はサンガスタジアム by KYOCERAで迎えた開幕戦で、天皇杯覇者の浦和レッズを1-0で撃破。ともに昇格してきたジュビロ磐田との前節こそ1-4の大敗を喫したが、守護神・上福元直人が一発退場する44分までは一進一退の攻防を演じた。

 対する湘南は2分2敗と未勝利のまま最下位に、総得点もワースト2位の「2」に甘んじていた。特に浦和のホーム、埼玉スタジアムに乗り込んだ前節は0-2で完敗。名古屋グランパスから加入したMF米本拓司は、試合後にこんな言葉を残していた。

「ビビらずにサッカーをやらないと。いいサッカーや悪いサッカーと言う前に、戦う部分を開始直後から見せつけないとダメ。みんな自信なさげにボールを受けていたというか、戦術うんぬんよりも気持ちを前面に出さないと勝つのは難しい」

 もっとも、湘南のスカウティングを重ねながら、曺監督は「間違いなく最初から前に来る」という結論に達した。自らが率いていたときのDNAがいまも脈打っていれば、酷評された次の試合では必ずと言っていいほど変貌を遂げていたからだ。

 果たして、試合は予想通りに進んでいった。前線から激しく、何度もチェックされる展開で京都はパスをつなげられず、前半で放ったシュートも「0」に終わった。

(取材・文:藤江直人)

【了】

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