フットボールチャンネル

日本代表 2年前

前田大然は絶好調、上田綺世は理想的。サッカー日本代表は「大迫勇也不在」、1トップ代役候補たちの状態は…【分析コラム】

text by 舩木渉 photo by Getty Images

上田綺世も豪快フィニッシュで成長を証明

上田綺世
【写真:Getty Images】



 得点にはならなかったものの、絶妙な動き出しで相手のマークをかいくぐり、MFカラム・マクレガーの浮き球パスに頭で合わせた25分の場面は前田の調子の良さを象徴している。また、39分にはMF旗手怜央との流れるようなパスワークでMFマット・オライリーの決定的なシュートを演出するなど、スキンヘッドの韋駄天は左ウィングの位置から常に相手の脅威となっていた。

 一方、鹿島アントラーズの一員として19日の湘南ベルマーレ戦に先発出場した上田も大きなインパクトを残した。

 1点ビハインドで迎えた49分、味方がボールを奪った瞬間にスペースへ動き出して縦パスを引き出した上田は、ペナルティエリア手前からドリブルで仕掛けて右足一閃。相手ディフェンスの隙間から鋭いカーブをかけたシュートでゴール右隅を打ち抜き、今季リーグ戦3得点目を挙げた。

 まさに上田、といったゴールである。今年1月の日本代表候補合宿でシュート練習を見ていても、彼の放つシュートのインパクト音は他と違う。ボールに右足が触れる瞬間、爆発するような音がするのだ。驚異的な球速を実現しつつ正確にコントロールされたシュートは、ネットを破らんばかりの勢いでゴールに突き刺さる。

 練習に練習を重ねて自信を深めているのか、今季はこれまで以上に遠くからでも、厳しい体勢でも積極的に右足を振り抜く場面が見られ、しっかりと結果にもつながっている。理想的な状態で日本代表に合流できそうだ。

1 2 3 4

KANZENからのお知らせ

scroll top