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魅せた守田英正と封じられた鎌田大地。明暗分かれた日本人対決、スポルティングCPが歴史的勝利【欧州CL分析コラム】

シリーズ:分析コラム text by 舩木渉 photo by Getty Images

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 UEFAチャンピオンズリーグ(CL)グループステージ第1節が現地7日に行われ、アイントラハト・フランクフルトがスポルティングCPに0-3で敗れた。この試合には3人の日本人選手たちが出場。フランクフルトのMF鎌田大地とMF長谷部誠、そしてスポルティングCPのMF守田英正は欧州最高峰の舞台でどんなパフォーマンスを見せたのだろうか。(文:舩木渉)



守田英正が2得点を演出


【写真:Getty Images】

 過去にUEFAチャンピオンズリーグ(CL)の舞台で、ポルトガルのクラブがドイツの地で勝ったことは一度もなかった。その不名誉な記録に、スポルティングCPが終止符を打った。

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 CLグループステージの初戦が現地7日に行われ、スポルティングCPはアウェイでアイントラハト・フランクフルトに3-0の完勝。15度目の挑戦で、ついにドイツの地からポルトガルのクラブが勝ち点3を持ち帰ることに成功したのである。

 その歴史的な1勝に、CLデビューとなったMF守田英正も大きく貢献した。先発起用された日本代表MFは65分、この試合で初めてペナルティエリア内まで飛び出すと、左サイドから折り返してFWマーカス・エドワーズの先制ゴールをアシスト。この1点が試合を一気に動かした。

 さらに67分、守田は追加点の起点となるパスで魅せた。GKからのフィードをセンターサークル手前でFWフランシスコ・トリンコンが落とすと、すぐ後ろに構えていた守田はワンタッチで浅い相手ディフェンスラインの背後にスルーパスを通す。そこからFWペドロ・ゴンサウヴェス、エドワーズと展開して右サイドを破り、最後は遅れてゴール前に入ってきたトリンコンが仕留めた。

 あの一瞬にワンタッチでの縦パスを選択し、正確に約25メートル先の味方選手の足もとにピタリとつけられる技術を見せられたら唸るしかない。フランクフルトのディフェンス陣は守田のパスに完全に意表を突かれて反応が遅れ、後手の守備対応を強いられた。

 昨季のUEFAヨーロッパリーグ(EL)王者を相手にした一戦で、守田は堂々たる1アシスト1起点。最序盤の5分にいきなりイエローカードを提示され、危うくオウンゴールしかけるなどヒヤヒヤする場面もあったが、周囲からの信頼をつかむのに十分な結果を残したと言えるのではないだろうか。

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