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「1試合で全てが変わる」サッカー日本代表、ボランチ2人が模索する最良の関係性とは?【コラム】

シリーズ:コラム text by 元川悦子 photo by Getty Images

遠藤航&守田英正不在のボランチに入るのは?


【写真:Getty Images】



 そんな中、迎えるカナダ戦。森保監督は「明日は田中碧と柴崎が先発する」と、9月のエクアドル代表戦で先発させた2人の再トライを前日会見で明言した。このコンビが実戦で共闘したのはこの1試合のみ。まだまだやりづらさは拭い切れないはずだ。

 しなしながら、じっくり合わせている時間的余裕はない。2カ月前はギクシャク感が拭い切れず、チームが落ち着きを失いがちだったが、今回は短期間でドイツ代表と対峙できるレベルの連係と強度を構築することが必須。それは極めてハードルの高いテーマだが、田中碧が「岳君に限らず、いろんな選手とやる時には攻守の比重を変えていかないといけない」と言うように、お互いの強みを発揮しあえるような関係性を模索していくべきだ。

「碧は運動量もありますし、非常に活動的で、ゴール前にも顔を出したり、守備でも貢献してくれる選手だと思っている。彼の良さを僕が引き出しながら、同時に自分の良さもしっかり出していきたいなと思ってる。そこらへんのバランスはしっかり見ていきたい」と年長者の柴崎はかじ取り役を担う覚悟だ。

 一方で、田中碧が右ひざ負傷から回復したばかりというのも不安材料だ。10月29日のホルシュタイン・キール戦の受傷後、公式戦から遠ざかり、代表合流後も直近15日までは全体練習に完全合流していなかった。そんな状態だけに、カナダ戦に出るにしても、途中から時間限定だと目されていた。が、遠藤・守田の離脱でそうも言っていられなくなったのだろう。

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