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サッカー日本代表、堂安律の4年間。久保建英という刺激。遠回りこそが成長の近道【分析コラム】

「こんなことを言うと正しいのかどうかわからないですけど…」



「遊び心や創造性、驚きの連続によって、リツは瞬く間に相手チームが非常に守りにくい、われわれの武器へと成長を遂げました」

 そして、サッカー人生で初めて「10番」を託された東京五輪へ、所属先をPSVに戻して参戦した堂安も、チャンスを与えてくれたビーレフェルトへ感謝の思いをシンクロさせている。

「相手をいなすプレーというか、遊び心がないと見ている人も楽しくないし、見ている人が楽しんでくれないと自分も楽しくないし、何よりも自分が楽しめなければ調子自体も悪くなっていく。そういうリンクをさせないように、かなり意識しながらプレーしてきた。ビーレフェルトでもなかなか点が取れず、苦しい時期ももちろんあったけど、そのなかでもチームが常に僕に自信を与えてくれた。そういう立場を与えてくれたチームの全員に、本当に感謝しています」

 ビーレフェルトでの1シーズンが、堂安をどのように変えたのか。答えの一端は東京五輪を含めた昨夏のU-24日本代表で何度も見せた、MF久保建英との息の合った、変幻自在なコンビネーションにあった。

「こんなことを言うと正しいのかどうかわからないですけど、感じたままに動いて、感じたままにプレーするのが、2人のよさを最も引き出し合えると思っています」

 当時の堂安は久保に対してこう言及している。基本的なポジションは堂安が2列目の右サイドで、久保がトップ下。しかし、2人は展開や状況によってポジションを頻繁にチェンジ。相手を惑わせ、自分たちが主導権を握って攻撃できていると久保も以心伝心で語っている。

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