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サッカー日本代表、堂安律の4年間。久保建英という刺激。遠回りこそが成長の近道【分析コラム】

悔しさと感謝「落選したことで…」



「逆境大好き人間頑張りまーす! あ、怪我してません!!」(原文ママ)

 森保監督はその後の4月に行ったヨーロッパ視察で、堂安をPSVへ訪ねて話し合いの場を持っている。指揮官と共有した時間を「監督が思っていることを、伝えてくれました」と振り返った堂安は6月シリーズで復帰。ツイートを含めて、落選した当時の胸中を正直に振り返った。

「僕自身は日本代表に入りたい、という気持ちでサッカーを始めたので、もちろん悔しい思いがありました。それでも、いまでは感謝しているというか。あのように落選したことによって、いまの自分がいると思っているので。なので、いまは特に気にしていません」

 選外になった直後から、PSVで堂安が刻んでいた軌跡はさらに右肩上がりに転じた。リーグ戦で3つのゴールを積み重ねて、フローニンゲン時代の2017/18シーズン以来となる、公式戦での2桁ゴールに到達。リーグ戦の優勝をさらわれた宿敵アヤックスを逆転で撃破した、国内のすべてクラブが参加するKNVBカップ決勝では後半途中からピッチに立って戴冠の瞬間を味わった。

 実は昨シーズンを終えたあたりから、堂安は以前とは異なる雰囲気を漂わせ始めていた。ギラギラしたオーラではなく、自然体と表現すればいいだろうか。例えば6月シリーズから幕を開けた、カタールワールドカップ代表入りをかけた戦いを次のように位置づけている。

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