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現役引退の藤本淳吾が描く監督像とは?「僕みたいなタイプばっかりだとカウンターで負ける」

text by 加藤健一 photo by Getty Images

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【写真:Getty Images】



藤本淳吾から見た長谷川健太とストイコビッチ

 2022シーズン限りで現役引退した元サッカー日本代表MF藤本淳吾の記者会見が12日に行われた。清水エスパルス、ガンバ大阪、横浜F・マリノスなどでプレーした藤本は、20年8月に加入したSC相模原を昨季限りで契約満了となり、昨年12月27日に現役引退を発表していた。



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 実働17年でJリーグ通算418試合に出場した藤本は、指導者としてセカンドキャリアをスタートさせる。現在はB級ライセンス取得を目指している段階で、将来的にはJリーグの指揮を執ることのできるS級ライセンス取得を見据える。会見では現役時代に師事した長谷川健太やドラガン・ストイコビッチを回想していた。

「(長谷川)健太さんはすごく緻密に細かくやりながら、練習でいいプレーをした選手を使ったり、外国人選手にも(ためらわずに)ぶつかっていくのは凄いと思った。ピクシー(ストイコビッチ)は自分たちのことしか考えてなかった。相手の分析より、自分たちがどうするかというのが多かった」

 一方で、藤本はどのような指導者像を描いているのか。豊富なアイデアと正確なキックを武器としていたレフティーは会見でこう述べた。

「選手のときは『攻撃は最大の防御』をブレずにやってきたので、それをやれるのがいい。でも、僕みたいなタイプばっかりだと、ボールを持っても点が入らなくてカウンターで負ける(笑)。バランスを見ながらだと思いますけど、もちろんキックが巧い選手は育てていけたらいいと思いますが、それだけ(ができればいいというわけ)じゃないと思います」

 選手時代の経験は、指導者キャリアに活かされることも多いだろう。「やるからには日本一を目指したい」と語る藤本は、相模原での経験を「過酷な環境ではありましたけど、この環境だったからこそ、人に負けたくないという気持ちはさらに強くなった」と話す。そして、「自分が取れなかったタイトルを監督として取れたら美談になりますよね」と言うように、指導者として高みを目指すつもりだ。

(取材・文:加藤健一)

【了】

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