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W杯を経験した町野修斗の執着。「ゴールは当たり前」サッカー日本代表監督が評価する2つの役割とは?【コラム】

シリーズ:コラム text by 元川悦子

W杯を経験した町野修斗は何が変わったのか?



 ただ、町野が競争する選手というのはJリーグ勢ばかりではない。欧州にはW杯にも出場した前田大然や浅野拓磨、上田綺世がいるし、今季スコットランドで公式戦22ゴールと気を吐く古橋亨梧も代表復帰を虎視眈々と狙っている。

 前田は所属先で左サイド、浅野は右サイド、上田は2シャドーの一角。1トップでプレーしているのは古橋だけだが、日常で体感している強度やスピード、プレッシャーというのはJリーグ基準をはるかに上回っている。そういう選手たちを超えていくためには、やはり国内で頭抜けた存在になるしかない。

「個人的にはゴールを取って当たり前だと思われていると思いますし、自分でもそういうプレッシャーの中で取り続けていきたい。1点じゃ満足できないですし、1試合1試合の積み重ねが大事」と町野自身も今季初ゴールに満足することなく、高みを追い求めていく構えだ。

「W杯へ行って、対人も相当すごかったし、スピード感も全然違った。攻守の切り替えも縦の速さもありましたし、隙があればどんどんゴールに迫っていくスピード感というのは、やっぱりJリーグとは全く違いました。だからこそ、国内でやる時は簡単にボールを失ってはいけない。ポストプレーで失う回数がゼロに近いくらいになりたい」

 開幕前にはこう力を込めていた町野。そうやって自分の課題を1つ1つクリアし、世界基準に近づけていくことができれば、森保監督にも必要とされる時が必ず来る。それが1カ月後に訪れればまさに理想的だ。

 それを現実にすべく、湘南で持てる能力を出し切り、チームを勝たせられる男になること。それが目下の彼に課された命題だ。

(取材・文:元川悦子)

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