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日本代表 1年前

「もう負けられない」シュミット・ダニエルの静かなる闘志。サッカー日本代表で感じる「自分にはないところ」【コラム】

シリーズ:コラム text by 元川悦子

サッカー日本代表で感じた「自分にはないところ」


【写真:Getty Images】


「正しい判断がGKの安定感につながると思う。ボールとの距離感、ディフェンスラインとの距離感に関してはもっと意識を集中してやらないといけないと思います」

 もう1つ重要なのが、コミュニケーションだろう。カタールW杯で正守護神を務めた権田修一はピッチ内外でその能力に非常に長けていた。時にはメディアに反論するくらいの主張をすることもあるだけに、ゴールを守る最後の砦としては、そのくらいの意思・主張の強さを示してもいいのかもしれない。

「ゴンちゃんは周囲とすごいコミュニケーションを取る選手。そこは自分にはないところなんで学ばされます。しかも試合中に落ち着いている。ドイツ戦後半の4連続セーブの場面にも象徴されますけど、ヘディングもあったし、セカンドアクションもあったし、難しいシュートが続いたのに、質の高いプレーを見せ続けた。自分も『すごいな』と素直に思いました」

 権田や川島永嗣とはライバルでもあり、最高の仲間でもあった。かつて楢崎正剛も好敵手だった川口能活と間に「特別な絆がある」と評したが、つねにユニットで動き、トレーニングも行う3人はお互いを熟知している。その分、ピッチに立ち続けた権田への敬意は特別なものがあるようだ。

「W杯前のドイツ遠征でいいパフォーマンスはできましたけど、それが実際にW杯のメンバー選考につながるかどうかはあまり期待してなかった。予選を戦ってきた事実とは全く違うので。それを勝ち抜き、W杯の相当な重圧を跳ね除けたゴンちゃんはホントにすごい。自分も次こそはその舞台に立てるように頑張ります」

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