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Jリーグ 1年前

京都サンガ「このままで終わるなよ」ブーイングを受けた指揮官の誠意と若さが持つパワー【コラム】

シリーズ:コラム text by 加藤健一 photo by Getty Images

横浜F・マリノスと「差はあった」


【写真:Getty Images】



 J1昇格1年目だった昨季の5月、京都はアウェイでマリノスに0-2で敗れている。指揮官は「(去年は)大人と子どもみたいな試合で、何もやらせてもらえなかったのに比べると、自分たちにも進歩が見えた」と言う。スコアだけを見ると今季の方が悪いが、1年を経てやりたいことをやれている時間は間違いなく作れていた。

 松田も「対等にやれていた部分もあった」と感じると同時に、「技術の差はあったし、セカンドボールの処理も(相手は)自信を持っていた。近づいているとは思うんですけど、もっともっと自分たちを高め合っていかないといけない」とマリノスとの差も痛感している。

「相手の方が自信を持っていやっていた。(マリノスは)降りてきたり、3人目の動きが凄い。そういうのができると攻撃に迫力が出る。(自分たちは)せっかくインターセプトしたのに相手に渡してしまったり、そういうのが多かったのが課題だと思う」(松田)

 実力の差はあった。しかし、その差を縮めようと挑戦し続けなければ、いつまでたっても背中は見えてこない。チャレンジしたからこそ見えた課題があり、マリノスとの差も痛いほど感じている。

 京都がこれからもJ1で良い位置につけ、タイトルに絡んでいくためにすべきことは多い。ただ、一朝一夕にそれが身につくものではないことを誰よりも深く理解しているのは曺監督自身だろう。

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