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Jリーグ 12か月前

京都サンガ「このままで終わるなよ」ブーイングを受けた指揮官の誠意と若さが持つパワー【コラム】

シリーズ:コラム text by 加藤健一 photo by Getty Images

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 明治安田生命J1リーグ第12節、横浜F・マリノス対京都サンガF.C.が7日に行われ、4-1でマリノスが勝利を収めている。4戦未勝利の京都は試合後にサポーターからブーイングが浴びせられたが、曺貴裁監督の下でチームはレベルアップしているのか。(取材・文:加藤健一)


曺貴裁監督なりの誠意


【写真:Getty Images】

「僕はこのチームの監督なので、結果の責任は誰でもない僕にある。サポーターがブーイングをするのであれば、それは選手に対してではなく、僕に対してだと思っている」

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 雨が降り続く日産スタジアムで行われた一戦の後、京都サンガF.C.を率いる曺貴裁監督は、1-4という大差をつけられて敗れた試合の責任を負った。試合後、ゴール裏で応援を続けたサポーターの一部が思いの丈をぶつけると、曺監督はそれに反応する形で選手をかばった。

 湘南ベルマーレで指揮を執っていた頃から、試合後のフラッシュインタビューで曺監督は「あの場で言うのが良かったか自省している」と述べたが、正面から意見をぶつけてくる人に対して、正面から向き合う姿勢は変わらない。むしろ、そこで逃げずに思いをぶつける姿に誠意を感じた。

 ただ、非情というべきか、スコアは実力の差を映し出した。京都は立ち上がりから横浜F・マリノスに圧力をかけたが、王者を苦しめるのに十分なものではなかった。「前半途中苦しい部分はありましたけど、やり続けることが一番大事だと思います」と西村拓真が振り返るように、ボディーブローのようにマリノスは強度の高いプレスとテンポの良いパスを繰り出し、計4得点を重ねた。

 京都は40分に福田心之助にプロ初ゴールが生まれて1-1で試合を折り返したが、49分、64分とミスから失点を喫した。「もう少し僅差に持ち込んで、自分たちの勝ち筋が得られるような展開にしたかったですが、2点目、3点目の取られ方が痛かった」と、指揮官は試合を振り返っている。

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