三笘薫と久保建英が試合後に語ったもの
今季にブライトンで大ブレークを遂げ、必然的に対面にくる相手選手たちに警戒され、とにかく縦のコースを切る、などの対策も講じられた。そこで三笘が内側へポジションを取れば、今度は縦へのコースも空く。ブライトンで求められた対応策を、代表へもさっそく還元した。
昨シーズンのプレミアリーグで7ゴール5アシストをマーク。日本人選手によるシーズン最多得点記録を塗り替え、ブライトンをクラブ史上最高の6位へ導く原動力の一人になった三笘は、ブライトンと同じポジションで躍動。開始わずか1分にDF谷口彰悟が頭で決めた代表初ゴールも、ドリブル突破を試みた三笘がファウルを獲得。久保が蹴った直接フリーキックを叩き込んだものだ。
「スペースがあったので、うまく(ファウルを)もらうことができた。開始早々にセットプレーがあるのは相手も嫌でしょうし、そこでゴールにつながったのはよかったと思っています」
こう語った三笘はハーフタイムにお役御免となった。一方の久保は左利きのアタッカーが最も生きる右ウイングで後半も躍動。60分には斜め左前方向へ巧みにボールを持ち運びながら、最後は対峙したマーカーの股を抜くスルーパスを一閃。中村敬斗の代表初ゴールもアシストした。
「基本的に中へ切り返していくときは、ほぼほぼピッチの全体が見えているので」
右ウイングが主戦場だったゆえに視野も幅広く確保でき、1ゴール2アシストという別格のパフォーマンスにつながった。試合後には同じポジションの伊東から「もっとゴールできたんじゃないか」といじられた久保は、出場24試合目で初めて代表の主役を演じた一戦をこう振り返った。
「自分の出たいポジションで最初から出たらやれる。ずっとそう思っていました」
ソシエダでの最初のシーズンで、久保はリーグ戦で9ゴール4アシストをマーク。日本人選手によるシーズン最多得点記録を塗り替え、10年ぶりとなるUEFAチャンピオンズリーグ出場権をソシエダにもたらす原動力になった。代表に合流したときには、こんな言葉を残している。