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日本代表 6か月前

ミャンマー戦に抱く疑問。ベストメンバーで叩き潰すことだけが予選の有効活用なのか【西部の目】

シリーズ:西部の目 text by 西部謙司 photo by Shinya Tanaka,Getty Images

2次予選の「使い方」

サッカー日本代表の佐野海舟
【写真:田中伸弥】



 セレッソ大阪の右SB毎熊晟矢、GK大迫敬介が先発出場、後半には佐野海舟、細谷真大、前川黛也も交代で登場した。スタジアムを埋めた観衆、テレビ観戦した人々のうち、どのぐらいがJリーグに関心を持っているかはわからないが、注目されている代表戦でJリーグの選手たちに気づいてもらえたかもしれない。できれば、もう少し国内の選手を招集、起用しても良かったのではないかと思う。

 前回大会でも本大会までの間にメンバーの入れ替わりがあった。選手層を広げておくのは重要な強化策である。また、この試合で懸念材料があるとすればコンディション不良だけだった。移動負担の大きい欧州組を大量招集するほうがリスクは大きかったのではないか。人気の高い代表戦をJリーグへの関心に結びつける機会でもあった。

 試合はやってみなければわからないとはいえ、今回の2次予選は敗退が想像できないぐらい力の差がある。ミャンマー代表のようにひたすら守っている相手を攻略するのは簡単ではないとはいえ、それだけに強化になるかといえばかなり疑問。2次予選だけでなく、本大会へのアジア枠が倍増したことで予選の性格が変わってくることも予想される。ベストメンバーで叩き潰すことだけが予選の有効活用なのか。予選の「使い方」を考えるべきときなのかもしれない。

(文:西部謙司)

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【了】

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