7位:ヨルダン代表
【写真:Getty Images】
監督:フセイン・アモータ
FIFAランキング:87位
戦力値平均:6.3(攻撃力7、守備力6、采配6)
ヨルダン代表はグループリーグ初戦でマレーシア代表に4-0の快勝、第2戦韓国代表戦で2-2と引き分けたため、第3戦バーレーン代表戦を前に決勝トーナメント進出を決めた。
グループリーグ3試合と決勝トーナメント1回戦の4試合で9ゴールを決めていることからもわかるようにヨルダン代表は「攻撃」が持ち味のチームだ。[3-4-3]の超攻撃的フォーメーションで戦っており、前線の選手のクオリティは軒並み高い。中でも頭一つ抜けているのがムーサ・アル=ターマリである。
今季からリーグ・アンのモンペリエでプレーする背番号10はスピードとパワーを兼ね備えたウインガーで、複数の相手選手に囲まれても強引に突破する馬力の持ち主だ。得意のカットインシュートの精度も高く、単独で相手ゴールを脅かせる存在と言えるだろう。
加えて背番号11のヤザン・アル=ナイマットも好調で、韓国代表戦ではゴール左下に叩き込むボレーシュートを決めたかと思えば、イラク代表戦では相手のミスをかっさらって独走ゴール。いずれのシーンもフィニッシュの上手さが際立っている。戦力値を高めの「7」と設定したのも納得の陣容だ。
一方の「守備」に関しては“堅守”とは言えず、今大会だけでも5失点を喫している。そもそもフセイン・アモータ監督は攻撃的なサッカーを志向しており、昨年6月の就任から10試合で無失点に抑えられたのはわずか1試合のみ。基本的には打ち合い上等のサッカーで、2-2の韓国代表戦や3-2のイラク代表戦は彼らの真骨頂だと言えるだろう。
どの相手にも基本的には打ち合い上等で挑むため、彼の「采配」はイラク代表戦のように押し切って勝利を手繰り寄せることもあれば、それが裏目に出るパターンもある。例えば1月9日に非公開で行われた日本代表との強化試合では1-6の大敗を喫した。ややギャンブル的な側面もあるヨルダン代表の攻撃的サッカーはベスト8以降でも通用するのだろうか。