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日本代表 4か月前

【ベスト8決定版】アジアカップ戦力値ランキング1〜8位。サプライズあるか!? 優勝の本命は?【アジアカップ2023】

シリーズ:アジアカップ戦力値ランキング text by 編集部 photo by Getty Images

5位:オーストラリア代表

AFCアジアカップ2023を戦うオーストラリア代表
【写真:Getty Images】


監督:グラハム・アーノルド
FIFAランキング:25位
戦力値平均:6.7(攻撃力6、守備力7、采配6)

 順当にベスト8進出を果たしたオーストラリア代表だが、試合内容はそこまで良いとは言えない。ベスト16進出を果たした2022年のカタールワールドカップで成功を収めた「堅守速攻」のスタイルは変わっておらず、引いた相手を崩すことにはかなり苦戦を強いられた印象だ。

「攻撃力」は開幕前と同じく「6」とした。マシュー・レッキーやアワー・メイビルら怪我人の影響もあって前線のタレント不足は否めず、今大会はストライカーがほぼ機能していない。これまでミッチェル・デュークら3人の選手を最前線で起用したが、4試合を消化した時点で流れの中から1本も枠内シュートを打てていないのだ。

 ほぼFWが機能していないと言っても良い状況で孤軍奮闘しているのが中盤のジャクソン・アーバインである。オーストラリア代表の基本的な攻撃パターンはシンプルなサイド攻撃で、これに対してフィジカル自慢の同選手が2列目、もしくは3列目からボックス内に飛び込むことで攻撃に厚みを与えている。これまでの4試合で放ったシュートの数はチーム内でダントツ1位の12本で、同じく最多の2ゴールを記録している。

 中盤に司令塔タイプの選手がおらず、基本的にはサイドからのクロスしか攻撃パターンがない中で、オーストラリア代表の武器となっているのがセットプレーだ。身長198cm、体重101kgのCBハリー・サウターのフィジカルはアジアレベルでは反則級で、決勝トーナメント1回戦インドネシア代表戦でも1ゴールを記録。同選手はオーストラリア代表通算26試合で11ゴールとストライカー顔負けの数字を残しており、フィジカルはどのチーム相手にも有効だろう。

 一方の「守備」はこちらも開幕前と同じく「7」とした。今大会は4試合で2失点と、失点こそあまり喫していないが、“鉄壁“というほど守備が堅いチームではない。CBのサウターとキー・ロウルズのコンビは堅いが、チームとしてサイド攻撃を狙うため両SBの裏のスペースが空いているケースが多い。ここまでは相手のシュートミスに助けられている感も否めないだろう。

 全くもってベストなメンバーと言えない中で、ベスト4以上に進出するためにはグラハム・アーノルド監督の「采配」が欠かせない。その中でカギを握りそうなのが、従来は不動の左WGであるクレイグ・グッドウィンを“いつ“起用するかだ。このウインガーはグループリーグ第2戦と第3戦を負傷のため欠場し、インドネシア代表との決勝トーナメント1回戦で途中出場から復帰を果たした。すると、たった数分で2ゴールに絡む活躍を見せ、指揮官は今後も同選手をスーパーサブで起用する可能性を示唆している。この”ジョーカー“を先発に戻すのか、それとも途中から起用するのか、アーノルド監督の「采配」がオーストラリア代表の躍進に大きな影響を及ぼしそうだ。

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